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2023 Fiscal Year Research-status Report

行動形成因子の係数に対するデータ同化法の開発と妥当性確認

Research Project

Project/Area Number 23K13524
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

竹田 敏  大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40786141)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Keywords人的過誤確率 / ベイズ / 行動形成因子
Outline of Annual Research Achievements

プラントシミュレータ等の実績データを活用した行動形成因子に対するデータ同化法として、モンテカルロ法に基づくベイズ推定法により行動形成因子のMultiplierを調整することを検討した。モンテカルロ法を活用するベイズ推定法として、Markov Chain Monte Carlo(MCMC)とBayesian Monte Carlo(BMC)を活用した。MCMCを用いるとMultiplierの事後分布を、BMCを活用するとMultiplierの事後分布の平均値や分散などの分布のモーメントを求めることができる。これらの手法の適用に際し、Multiplierについて事前分布を仮定し、尤度をシミュレータの実験結果から求めた。数値計算結果として、MCMCとBMCで得られる結果は、事後分布の離散化により求めた参照解とよく一致することを確認した。また、ケーススタディとして、Halden炉を想定したシミュレータの実験結果を用いてデータ同化を実施した。このデータ同化では、あるシナリオの実験結果によりそのシナリオで用いられるMultiplierが有意に調整されており、同じMultiplierを用いている他のシナリオのHEPも有意に調整されている。この結果は、あるシナリオに対するデータ同化が、他のシナリオのHEPに影響を及ぼしていることを示している。また、データ同化によりMultiplier間の相関が得られ、この相関がHEPの不確かさの低減に貢献していることを確認した。
また、2024 年度の実験の実施のため、制御盤をソフトウェア模擬するプラントシミュレータMacro-Physics Simulatorを用いた実験の実施方法を検討した。この検討により、全給水流量喪失、蒸気発生器細管の破損を模擬する実験を実施する準備が完了した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

2年間の研究としてプラントシミュレータの実績データを活用した行動形成因子に対するデータ同化法の確立を検討する予定であることから、学術論文誌への論文投稿は2024年度を予定していた。しかし、2023年度の検討において、モンテカルロ法に基づくベイズ推定法であるMarkov Chain Monte Carlo(MCMC)とBayesian Monte Carlo(BMC)の有効性を整理し、学術論文誌に投稿が済んでいることから、当初の計画以上に進展している。
また、この検討において、データ同化により得られるMultiplier間の相関がHEPの不確かさの低減に貢献していることを明らかにしており、当初の予定よりも大きな発展が期待される。

Strategy for Future Research Activity

計画のとおり、2024年度はプラントシミュレータを活用する実験を実施し、データ同化法の有効性を整理する。2023年度の検討結果をふまえ、行動形成因子の相関についても着目して検討を進める。研究成果は学術論文誌と学会発表により公開する予定である。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた主な理由は、ウェブ会議を活用することで旅費を計画よりも抑えられたため、である。この次年度使用額は、謝金の単価上昇の補填に主に利用する計画である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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