• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

Alkyne hydrogenation using alloy nanoparticles on prerovskite supports with low work function

Research Project

Project/Area Number 23K13600
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

宮崎 雅義  東京工業大学, 元素戦略MDX研究センター, 助教 (10883415)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords仕事関数 / アルキン水素化
Outline of Annual Research Achievements

異なる仕事関数を有しながら同等の比表面積を持つ担体を合成するため、炭素をテンプレートとしたペロブスカイト酸化物の合成を試みた。広範囲の元素を用いたスクリーニングにより、DFT計算によって低い仕事関数を持つと予測された各ペロブスカイトの合成に成功した。これらの化合物の仕事関数をケルビンプローブによって求めたところ、DFT計算と完全に一致しないものの、一般的な酸化物よりも低い仕事関数を有することを確認した。また、比表面積を窒素吸着BET測定によって求めると、いずれの化合物も同等の比表面積を有していた。これらの結果から、本研究の目的である異なる比表面積を有する触媒担体の合成に成功したことが明らかになった。続いてこれらの化合物にパラジウムを担持させ、アルキン水素化として、フェニルアセチレンおよびスチレン水素化に適用した。担体の仕事関数とフェニルアセチレン水素化活性の関係を求めると、担体の仕事関数が低いほど水素化活性が高い傾向が確認された。この結果は担体からパラジウムへの電子供与がアルキン水素化を促進していることを支持している。一方で、仕事関数が高い一部の担体を用いた触媒も高いフェニルアセチレン水素化活性を示したものが存在していたことから、電子供与性だけでなく、他の要因がフェニルアセチレン水素化を促進している可能性が示唆された。このような仕事関数と触媒活性の関係はスチレン水素化においても同様の傾向が観測されたことから、アルキンとアルケン水素化の触媒活性は同一の因子によって支配されていることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は異なる仕事関数を有する種々のペロブスカイト酸化物の合成に成功した。さらに、これらの化合物を担体としたアルキン・アルケン水素化の触媒活性についてもフェニルアセチレン・スチレンを用いて検討を行った。得られた触媒性能の中でも触媒活性と仕事関数の関係はおおよそ明らかにすることができ、本研究が目的とした仕事関数と触媒性能の関係の一部を解明した。一方で、触媒の選択性についてはアルキンとアルケン水素化の触媒活性が、担体の仕事関数とおおよそ同じ関係性を有していたことから、触媒選択性については活性金属の合金化による制御が有効であると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

触媒の選択性を制御することを目的として、活性金属の合金化を試みる。一般的に、選択性の改善を目的とした合金化は触媒活性と選択性がトレードオフの関係にあり、高い選択性を示す触媒ほど活性が低くなる。このような高選択性・低活性の合金と低仕事関数の担体を組み合わせることによって、選択性と活性の両立を目指す。

Causes of Carryover

本研究では当初UPSを用いて仕事関数を測定することを計画していたが、ケルビンプローブによって仕事関数の測定が可能であったため、UPS測定の気密ベッセルを使用する必要がなくなった。そのため、来年度に異なる反応系に拡張することを目的として反応評価装置を購入する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ペロブスカイト酸化物に担持したPd触媒の電子状態と炭素-炭素多重結合水素化活性の関係2023

    • Author(s)
      成田翔海, 宮崎雅義, 細野秀雄, 北野政明
    • Organizer
      第132回触媒討論会
  • [Presentation] 担体の仕事関数を用いたアルキン水素化における担持金属の電子的効果の解明2023

    • Author(s)
      宮崎 雅義, 小笠原 気八, 北野 政明, 細野 秀雄
    • Organizer
      第131回触媒討論会

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi