2023 Fiscal Year Research-status Report
抗体断片を1工程で高性能なDual-colorバイオセンサー化する汎用的手法の開発
Project/Area Number |
23K13607
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
安田 貴信 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (90963249)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 抗体 / コイルドコイル / ペプチド / 酵母 / ファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これまで特殊な方法を用いなければ構築できなかった2つの異なる蛍光色素で修飾されたUltra Q-bodyを、コイルドコイル形成ペプチドを利用して簡便に構築できる手法を開発することである。本年度は、酵母とファージを利用して互いに直交するペプチドペアをスクリーニングするための実験系の構築に取り組んだ。FACSによって目的集団の濃縮が確認できたものの、ペプチドが提示されたファージの量が十分でないことが示唆され、使用するファージの濃度やファージの修飾方法に関するさらなる条件検討が必要となった。また、Ultra Q-bodyを構築する別の手段として、VHのN末端側にE4を融合しVLのN末端側に蛍光色素修飾用のシステインを導入した抗体断片(Fab)を作製し、あらかじめ蛍光色素修飾されたK4ペプチドと蛍光色素のマレイミド誘導体による抗体の2色標識を試行し始めた。目的タンパク質と蛍光色素(TAMRA、ATTO655)修飾したK4ペプチドの調製は完了し、次年度から抗体の蛍光修飾と抗原有無での蛍光強度測定を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
直交ペプチドペアのスクリーニング系構築に関して計画時よりも実験条件の検討が必要となりやや遅れが生じているものの、計画通り2つの異なるタグを利用する方法も検討し始めた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、直交ペプチドペアのスクリーニングを目指すと共に、これとは異なるアプローチでもUltra Q-bodyの簡便な構築を試みる。
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Causes of Carryover |
次年度での国際学会での発表や論文投稿を考慮して消耗品の購入を控えた。
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