2023 Fiscal Year Research-status Report
Novel antiferromagnetic topological spin structures using thin-film multilayer systems and their functionalities
Project/Area Number |
23K13655
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土肥 昂尭 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (20972376)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | トポロジカル磁気構造 / 反強磁性体 / スピントロ二クス / 薄膜 / スピン軌道相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
スピントロニクスにおいて磁気スキルミオンをはじめとするトポロジカルに安定な磁気構造は,そのカイラリティやトポロジーに由来した多様な機能性を示す重要な研究対象である.その形成と機能性の探索は,これまで多くの研究者の関心を集めてきた。本研究では,当領域に新たな展開をもたらすために,未開拓反強磁性トポロジカルスピン構造の実現とその機能性を開拓することを目的として主に実験研究を取り組んだ. 本年度は,主に人工反強磁性体を用いて未開拓反強磁性トポロジカル磁気構造の探索及びその機能性開拓に取り組んだ.特に層間交換相互作用を誘起するための極薄非磁性層にPt/Irを用いることで,層間交換結合の大きさのみならず,界面磁気異方性,界面Dzyaloshinskii-Moriya相互作用(DMI)を適切に制御できることを見出した.その結果として,人工反強磁性スキルミオンのみならず,反強磁性メロン/アンチメロン,更には,反強磁性バイメロンを実現できることを明らかにし,論文として出版された.また人工反強磁性スキルミオンでは,ドリフト運動だけでなく,その拡散運動も実空間のトポロジーに起因して,コロイド粒子のようなある種,通常の粒子とは全く異なる挙動を示すことを明らかにし,論文として出版された. これらに加え,三次元トポロジカル磁気構造実現に必要不可欠となる層間に働くDMIの研究も並行して進めた.特に,これらが顕在化するスパッタリング条件等を系統的に調べた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初,令和5年度は,材料探索・構造設計指針の検討を行い,マイクロマグネティックシミュレーションを通して有望な材料・構造を得るのが目標であったのに対し,実際にはこれらの磁気構造の実現ができた上でより発展的な内容や,三次元トポロジカル磁気構造の実現指針も得られており,当初の計画以上に研究が進展しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
未開拓反強磁性トポロジカル磁気構造の内,メロン/アンチメロン,バイメロンを実現できており,今後はこれらの磁気的及び電気的制御に焦点をあてる.磁場制御においては,温度変化を伴って実験を行うことで,これらトポロジカル磁気構造間の相転移を調べる予定である.またこれらの電気的制御に関しては,ワイヤ細線にパターニングし,コンタクトパッドをCr/Auによって形成することでデバイスを作成する.更に,パルス電流をアンプを介して増幅しながら印可することによってこれらの構造の電気的制御にも取り組む予定である.これらのセットアップは,以前研究代表者が確立した実験系がそのまま使えることから,同様のものを使用予定である.磁場,温度変化が必要な際は,放射光施設を使用予定であり,いくつかのビームタイムは,既にいくつか確保済みであるため,これらを用いる予定となっている. 層間に働くDMIに関しては,特にDベクトルの分布を可能な限り単一方向に揃える必要があることから,ひき続き系統的な調査を進める必要がある.このため,スパッタリング条件,材料等に関しての研究を進める予定である.
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Causes of Carryover |
当初計画していたある放射光施設での実験に関して、当該放射光施設(BESSY II)のウェブページが外部からのハッキングを受け、昨年当該施設で予定されていた実験が全てキャンセルされたため。補填措置として次年度に昨年分の実験も行うことから次年度使用する予定とした。
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[Presentation] Homochiral antiferromagnetic merons, antimerons and bimerons realized in synthetic antiferromagnets2024
Author(s)
Mona Bhukta, Takaaki Dohi, Venkata Krishna Bharadwaj, Ricardo Zarzuela, M-A.Syskaki, Michael Foerster, Miguel Angel Nino, Jairo Sinova, Robert Fromter, and Mathias Klaui
Organizer
ICMFS 2024
Int'l Joint Research
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[Presentation] Homochiral antiferromagnetic merons, antimerons, and bimerons in synthetic antiferromagnet2023
Author(s)
Mona Bhukta, Takaaki Dohi, Venkata Krishna Bharadwaj, Ricardo Zarzuela, M-A.Syskaki, Michael Foerster, Miguel Angel Nino, Jairo Sinova, Robert Fromter, and Mathias Klaui
Organizer
INS-ECRM 2023
Int'l Joint Research
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