2024 Fiscal Year Annual Research Report
in-situ動的計測を駆使したSb, Bi系光電変換材料の自在形態制御学の構築と高機能化
| Project/Area Number |
23K13826
|
| Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西久保 綾佑 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10909188)
|
| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
| Keywords | 太陽電池 / 光センサー / in-situ計測 / 波長応答 / 非鉛材料 / ペロブスカイト |
| Outline of Annual Research Achievements |
初年度で注目してきた非鉛光電変換材料であるアンチモンカルコハライド (SbSI)等に注目し、高品質プロセスの開発および特異な波長識別応答に関する研究を進めた。 これまでに開発したカルコハライド成膜手法では、金属ハロゲン化物と金属ザンテート塩の熱分解反応を用いていたが、本研究ではSbI3を反応ガスとした気固相反応プロセスに注目した。昨年度は疑似太陽光下での変換効率1%程度、量子効率~50%程度であったが、結晶化プロセスのその場観察から、基板温度とガス温度を別個かつ適切にコントロールすることが、均一な結晶成長において重要であることが分かった。さらに、SbSIの上下界面の欠陥をパッシベーションする手法も見出した。その結果、TiO2/CdS/SbSIヘテロ接合において、キャリア寿命がミリ秒オーダーにのぼる極めて長い電荷分離状態を実現した。依然として電圧ロスがく変換効率の向上は1.6%程度にとどまったが、含硫黄化合物薄膜に広く適用可能なプロセス指針を打ち出した。本成果をまとめた論文の初稿を書き終えており、近日中に投稿する。 また、本材料を用いた素子が特異な波長-電圧応答を示すことを過去に報告しているが、この機構に関する研究も放射光等を用いて進め、この全く新しい現象の機構をようやく解明するに至った。本成果も論文の初稿を書き終えている。 さらに、薄膜形成の途中過程を厳密にモニターするin-situマルチモーダル計測装置およびソフトウェアを独自開発した。本装置は、複数の計測手法を同時連続で塗布成膜全体をモニターできるという、既報装置にはない利点を有する。これを活用し、鉛ペロブスカイトの成膜において重要なプロセス要素を新たに見出した。 このように、本研究ではカルコハライド材料の新規高品質成膜手法の開発、特異な波長識別機能の機構解明、膜結晶化をモニターするその場計測技術の開発等に成功した。
|