2023 Fiscal Year Research-status Report
Do ectomycorrhizal fungi contribute to flood adaptation in trees? - Focusing on ectomycorrhizal fungi in waterside forests
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23K14059
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
小河 澄香 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10816250)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 菌根菌 / 水辺林 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、特異な生態系が維持されている水辺林のメカニズムの解明に向けて、水辺林の菌根菌の生態や機能を解明することを目的としている。本年度は、水辺林を形成する樹木の根に、どのような菌根菌が生息しているか調査した。調査地で占有しているマルバヤナギの根を調査したところ、黒色でCenoccocum属の菌根菌と推測される菌根を多く観測した。現在、これらの菌根菌の種を同定するためにDNAを解析中である。 水辺林は冠水により土壌の酸化と還元が繰り返され、窒素や重金属の形態が不定期に変化することから、樹木にとっては過酷な環境である。そのため、共生する菌根菌の種類も特異的であることや、多様性が低いことが考えられた。昨年の調査では、Cenoccocum属と推測される菌根しか観測できず、水辺林の菌根の多様性が低いことが考えられた。今後は調査地点や調査回数を増やし、水辺林の菌根菌相について更に調査する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
出産に伴い育児休業を取得し、長期間出勤できなかったため、当初の計画からは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き水辺林に生息する菌根菌を調査する。今後は調査地や調査頻度も増やしていく。また、菌根菌の子実体や菌根のサンプルを採取し、実験に使うための菌株の分離を試みる。
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Causes of Carryover |
出産に伴い育児休業を取得したため、次年度使用が生じてしまった。菌根菌のDNA分析に必要な物品を購入する予定である。
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