2023 Fiscal Year Research-status Report
リボソームプロファイリングを応用したリボソーム構造動態の解明
Project/Area Number |
23K14173
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
藤 博貴 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 学振特別研究員PD (50963237)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大腸菌 / リボソームプロファイリング / リボソーム構造動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
生物におけるタンパク質合成過程「翻訳」では、その合成を担う装置であるリボソームがmRNAを読み取る過程でダイナミックにコンフォメーションを変化させることが試験管内での実験から知られているが、実際に生きている細胞内での立体構造がどのように制御されるか、という点は全く理解されていない。そこで、本研究では、この重要な問題を最先端のシーケンス技術リボソームプロファイリングを改変することで、構造変化を推定する革新的な技術の開発とその手法を応用して新たな翻訳動態を解明する。今年度では、リボソームプロファイリング手法の改変に成功し、この手法を用いることで翻訳中にリボソームのコンフォメーションが大きく変化する場所を見出すことに成功した。さらに、このユニークな翻訳動態を制御するタンパク質としてリボソームのリサイクリングに関わるタンパク質Xを特定している。今後は、このタンパク質Xの分子生物学的機能を検証していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リボソームプロファイリング手法の改変に成功した点に加え、改変手法によって翻訳中にリボソームのコンフォメーションが大きく変化する場所を見出すことに成功しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ユニークな翻訳動態を制御するタンパク質としてリボソームのリサイクリングに関わるタンパク質Xの役割を明らかにし、論文として発表する。
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