2023 Fiscal Year Research-status Report
Simultaneous observation of macroscopic and microscopic neural plasticity using a new imaging technique
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23K14219
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 圭史 京都大学, 医学研究科, 助教 (20900062)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 神経可塑性 / 蛍光イメージング / MRI / ファイバーフォトメトリー / オペラント学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプスの可塑性について、学習によってマクロレベルで脳の特定の領域が変化する実験系は少ない。申請者のグループはラットのオペラント学習によって皮質の体積が変化することをMRIで確認しており、このユニークな実験系における詳細な分子メカニズムを探るため、大脳の3次元構造画像を撮像しながらファイバーフォトメトリー(FP)法によって責任神経核の活動を観察しようとしている。当施設にはコンベンショナルエリアに小動物用MR装置はあるために当研究科の動物実験施設は利用できないため、実験室の1つを工事して動物の飼育が可能な状態にしたうえに飼育用アイソレーターを導入し、オペラント学習の実験装置を整備し、まずはMR装置外でFP法が機能するように実験系を整備した。さらにラット脳に顕微注入を行えるように実験系を構築し、実際にカルシウムインディケーター(CaMP)をコードしたアデノウイルス随伴ウイルスベクター(AAV)をラットに導入し、正しく発現していることも確認した。CaMP以外の必要な蛍光プローブについては現在プロモーターを細胞種特異的なものにするなど、改変している途中である。また、覚醒状態のラットをMR装置内で固定するための装具も先行論文を参照して作製し、構造MRIを撮像できることを確認した。以上のとおり、2023年度は実験環境や実験系の構築に注力し、2024年度にオペラント学習での責任神経核を同定する準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本計画を遂行できる実験系、実験環境を構築できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、オペラント学習により脳部位の体積を増減させる原因となる神経核の同定に進み、FP法とMRI撮像を組み合わせる実験系の構築に進む。具体的には側坐核、内側前頭前野の活動をFP法によって取得し、脳領域の体積変化との相関を調べようとしている。
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