2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K14438
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
國村 有弓 日本医科大学, 医学部, 助教 (60801488)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 排卵 / in situ hybridization / キスペプチン / エストロゲン受容体 / 黄体ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では黄体ホルモンによる排卵抑制メカニズムの解明を目指す。PPOS法(Progestin primed ovarian stimulation)は、卵胞を育てると同時に合成黄体ホルモン製剤を内服することで採卵前の排卵を抑制する最も新しい卵巣刺激法で、従来法よりも精神的、肉体的かつ経済的負担が少ないというメリットから世界中でその利用が広まりつつある。しかし黄体ホルモンが排卵を抑制するメカニズムについてはいまだ不明である。本研究では、2003年に発見された排卵制御の鍵となる神経ペプチド”キスペプチン”を取り込むことで、排卵抑制において不明瞭である黄体ホルモンの作用に本質的な知見を提供する。 本年度は、黄体ホルモンの作用を検証する際に行う組織化学的手法の条件を検討した。黄体ホルモンを投与した動物で、排卵誘起に関与するキスペプチン遺伝子とエストロゲン受容体α遺伝子の蛍光二重in situ hybridizationを行う予定のため、その条件を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の所属部署の異動により、当初の予定よりも研究時間の確保が困難であったため遅れが生じた。研究計画の具体的な実施内容に関しては、当初の予定から変更が生じるが、本研究の目的である黄体ホルモンによる排卵抑制メカニズムの解明そのものには支障はない。
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Strategy for Future Research Activity |
確立したin situ hybridizationの方法を用いて、実際に黄体ホルモンを投与した動物で、黄体ホルモンが排卵制御機構にあたえる影響を検証する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の部署の異動により、当初予定していたモデルマウスの作製を行うことが環境的に困難になったため、コンストラクト作製試薬、ジェノタイピング関連試薬、アデノ随伴ウイルスベクター作製試薬等に計上していた予算を使用しなかった。 モデルマウス作製を伴わない動物実験を行うことで目的を達成することを目指す。モデルマウス作製のために計上していた予算はその他動物実験に使用する。
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