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2023 Fiscal Year Research-status Report

代謝とエピゲノムに着目した老化細胞分泌機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K14454
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

衛藤 貫  熊本大学, 発生医学研究所, 特任助教 (50867207)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords細胞老化
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、細胞老化に伴い変化する細胞内代謝とその代謝変化と相互作用するエピゲノムを切り口に、SASPの制御メカニズムの解明を目指す。今年度は、ミトコンドリア由来のクエン酸からアセチルCoAを産生する経路を阻害した際の老化細胞への影響を検証した。その結果として、老化細胞においてアセチルCoAの産生経路はSASPの制御に必須であることを明らかにした。産生されたアセチルCoAはH3K27のアセチル化のソースとして利用され、H3K27AcへのBRD4のリクルートによりSASP遺伝子の発現が活性化されることを見出した。
これまでの予備実験により、ミトコンドリアによる代謝制御が老化細胞のSASP制御に必須であることを見出していたが、SASPを制御する具体的な経路や代謝物は明らかでなかった。今年度の研究により、ミトコンドリアの代謝経路の中でもクエン酸を産生し、ミトコンドリア外へ輸送、細胞質でアセチルCoAに変換する経路が必須であることを明らかにした。さらに、エンハンサー形成における必要性を明らかにすることに成功した。
これまでの研究により、細胞レベルにおけるアセチルCoA産生の重要性は検証することができたが、in vivoにおける重要性はいまだに明らかでない。そこで次年度は、マウスにおいてクエン酸からアセチルCoAを産生する経路を阻害する薬剤を投与した際の加齢性疾患への影響を検討する。特に、加齢とともに組織の線維化が報告されている肝臓や腎臓を重点的に解析する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでの予備実験により、ミトコンドリアによる代謝制御が老化細胞のSASP制御に必須であることを見出していたが、SASPを制御する具体的な経路や代謝物は明らかでなかった。今年度の研究により、ミトコンドリアの代謝経路の中でもクエン酸を産生し、ミトコンドリア外へ輸送、細胞質でアセチルCoAに変換する経路が必須であることを明らかにした。さらに、エンハンサー形成における必要性を明らかにすることに成功した。

Strategy for Future Research Activity

これまでの研究により、細胞レベルにおけるアセチルCoA産生の重要性は検証することができたが、in vivoにおける重要性はいまだに明らかでない。そこで、マウスにおいてクエン酸からアセチルCoAを産生する経路を阻害する薬剤を投与した際の加齢性疾患への影響を検討する。特に、加齢とともに組織の線維化が報告されている肝臓や腎臓を重点的に解析する。

Causes of Carryover

当初より早く重要な制御因子を同定することに成功したため、その制御因子の解析を中心に行い、本年度実施予定だったメタボローム解析(受託解析)を行わなかった。次年度の繰り越した助成金は本年度行えなかったメタボローム解析に使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 遺伝子発現変動とエピゲノム変化を統合解析するアプリケーションの開発2023

    • Author(s)
      衛藤貫, 中尾光善
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] 遺伝子発現変動とエピゲノム変化を自動的に解析するアプリケーションの開発2023

    • Author(s)
      衛藤貫, 中尾光善
    • Organizer
      第16回日本エピジェネティクス研究会年会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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