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2023 Fiscal Year Research-status Report

Mechanism of Intestinal Absorption of Hyper-virulent Botulinum Toxin Complex

Research Project

Project/Area Number 23K14517
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

阿松 翔  金沢大学, 医学系, 助教 (90827346)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
Keywordsボツリヌス毒素複合体 / 腸管吸収 / ムチン
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、A型およびB型ボツリヌス毒素複合体(L 毒素)とムチンの相互作用を解析することにより、ボツリヌス毒素の強毒型と非強毒型の腸管吸収を決定づけるメカニズムを明らかにする。申請者らは先行研究により、強毒型であるB型L毒素は非強毒型であるA型L毒素とは異なり絨毛上皮の吸収上皮細胞からも吸収されることを見出した。本年度の研究により、この吸収経路の違いはL毒素とムチンの相互作用に依存することが示唆された。株(subtype)による毒素の経口毒性の違いとムチン相互作用の連関を明らかにするために、mucin ELISAを用いた糖競合阻害実験および糖鎖アレイを行った。その結果、B型L毒素とA型L毒素では、異なる様式でムチン糖鎖と結合することが明らかになった。また、変異体実験により、このムチン結合は毒素の1アミノ酸の違いによって引き起こされることを明らかにした。毒素のsubtypeにより異なるムチン糖鎖との相互作用がボツリヌス毒素の経口毒性に重要なのかを検証するために、糖鎖X合成酵素を欠損したマウスを作製した。糖鎖X合成酵素欠損マウスは、非強毒型であるA型L毒素の経口投与に対しては野生型マウスと同等の感受性を示す一方で、強毒型であるB型L毒素の経口投与では野生型マウスと比較して耐性を示した。以上の結果から、ボツリヌス毒素複合体は株(subtype)により小腸ムチンとの相互作用が異なりを強毒型と非強毒型が決定づけられることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

強毒性および非強毒性のボツリヌス毒素複合体の経口毒性に関わる宿主因子を特定した。また、特定した宿主因子の遺伝子欠損マウスを用いたマウス毒性試験の結果は、生化学的な実験に基づく仮説を支持したことから研究は順調に進行している。

Strategy for Future Research Activity

強毒型と非強毒型での結合選択性の違いを構造生物学的手法を用いて明らかにする。仮説を補強する生化学的実験データを集め論文投稿の準備を行う。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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