2023 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of histological transformation model from lung small cell carcinoma from adenocarcinoma to explore the therapeutic strategies of small cell lung carcinoma.
Project/Area Number |
23K14614
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木場 隼人 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (80967886)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 小細胞癌形質転換 / NOTCH / ASCL1 / EGFR遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在小細胞肺がんは4つのサブタイプに分けられるとされており、神経内分泌の特徴を有するASCL1とNEUROD1、それ以外のPOU2F3とYAP1である。これらのサブタイプによる予後の差異があるのか、小細胞肺癌患者のうち、手術切除されている48例を対象に免疫染色を行い評価した。陽性と判明したのはASCL1/NEUROD1/POU2F3/YAP1の順に23/8/7/6例であった。また診断時に用いられている小細胞がんのmarkerであるchromograninA/Synaptophysin/CD56は順に9/11/14例が陽性であった。共に評価困難や同時に複数陽性となっている例もあった。今後精査し予後との関連を調査する予定である。 また、我々の以前報告しているように、腺癌から小細胞肺癌に形質転換する例では、ASCL1-NOTCHの経路が重要であることを示しているが、実臨床で新たに認められた小細胞肺癌への形質転換例をsingle cell 解析したところ、同様の経路が発現していることがわかった。今後、velocity解析等の追加により、詳細な検討を行う予定である。 また小細胞肺がんに対してがん免疫療法が認可されたものの、長期奏効例は多くなく、実臨床下での生存調査を行った。3年間で30例(平均年齢60歳)の患者に対して免疫治療がなされており、6例が2年間以上の長期生存を達成できていた。このうち5例が脳転移を有しており、また経過で5例が緩和的放射線治療を実施されていた。上記のサブタイプによる効果の差異があるかなど、追加検討を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたEGFR遺伝子変異を有する細胞株への遺伝子導入、ノックアウトに苦慮している。 また同時に実施していた科研事業に関わる実験に主に時間がかかったため、本研究の進行が遅延している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子編集のための試薬や環境は整ったため、年度早々に細胞実験を開始する予定である。 また臨床例におけるsingle cell解析をさらに詳細に詰めて、他の重要な因子がないか探索する予定である。
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