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2023 Fiscal Year Research-status Report

人工核酸プローブによる術中遺伝子変異細胞の検出法開発

Research Project

Project/Area Number 23K14638
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

重藤 元  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60805662)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywordsがん / 遺伝子変異 / イメージング / 術中診断
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題はがん細胞の発生や抗がん剤耐性に関わる遺伝子変異を獲得した細胞を迅速かつ簡便に検出する人工核酸プローブの開発を目的とする。がん治療は外科的な手術と抗がん剤の組み合わせによりがん細胞の除去を行うが、治療中に抗がん剤に耐性を持つ細胞が出現することが問題となる。こうしたキーとなる遺伝子変異はがん種毎に異なることから、それぞれに最適化された検出法が必要となる。一方で手術中に抗がん剤耐性細胞を検出し、確実に切除することができれば治療の予後は大きく向上すると考えられる。そこで本研究は人工核酸プローブを用い、細胞が生きたままで組織内の標的遺伝子変異細胞を簡便かつ迅速検出するシステムを開発する。本年度は生細胞において多様な標的に発生する変異遺伝子を検出するためのプローブを効率的に開発するために、EGFRをモデルとし、プローブ開発のフォーマット構築を行った。具体的にはあらゆるプローブ開発においてベースとなる設計思想を構築するために、①蛍光色素と人工核酸をつなぐリンカーの検討、②蛍光色素の波長の検討、③人工核酸の鎖長の検討を行った。その結果、①においてはベンゼン環を組み込んだ4-6炭素鎖のリンカーを用いること、②においては長波長の色素を用いること、③においては10-12merの核酸を用いることで性能の高いプローブの開発につながることが判明した。また進捗が見られたことから計画を前倒し、生細胞におけるプローブ送達技術開発に取り組んだ。本年度は膜貫通ペプチドを付加したプローブを構築し、生細胞への導入効率の検討を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

第一に当初の計画の重要な課題の一つである、効率的なプローブ開発のフォーマット構築において、特にリンカーの設計指針並びに蛍光色素の選択において重要な知見が得られたこと。
第二に、次年度において計画されていた膜貫通ペプチドを付加したプローブを用いて生細胞へのプローブ送達技術開発に前倒しで取り組みを開始したこと。
以上の理由から本研究がおおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

引き続き前年度に得られた研究成果をさらに発展させ、生細胞における遺伝子変異細胞を検出する手法の開発を目指す。具体的には以下の通り計画を進める。
(1)生細胞においてより効率的にプローブを送達し、解析可能な手法の構築を行う。膜貫通ペプチドの付加による送達法と並行して、界面活性剤などを用いた手法を検討する。
(2)(1)で開発する手法を用いて細胞チップ技術と融合することで、がん組織や血中CTCを標的に生細胞における希少な遺伝子変異細胞を解析する技術開発に取り組む。

Causes of Carryover

本年度計画していたプローブ開発のフォーマット構築の進捗が見られたため計画を前倒した結果残額が生じた。次年度使用額は次年度において実施予定の生細胞を用いた解析技術開発に用いる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] ペプチド核酸プローブと1細胞マイクロアレイチップの融合による遺伝子変異がん細胞のイメージング検出法の開発2023

    • Author(s)
      重藤 元、北松 瑞生、大槻 高史、飯塚明、秋山靖人、山村 昌平
    • Organizer
      第46回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] Development of a FRET probe for detection of two mutations on one EGFR mRNA2023

    • Author(s)
      Myat Thu、渡邉 和則、重藤 元、山村 昌平、大槻 高史
    • Organizer
      日本核酸医薬学会第8回年会
  • [Presentation] 1細胞トラップおよび培養のための細胞マイクロアレイチップ形状の最適化2023

    • Author(s)
      上野秀貴、重藤 元、飯塚明、秋山靖人、山村 昌平
    • Organizer
      第46回 日本分子生物学会年会 2023

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Published: 2024-12-25  

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