2023 Fiscal Year Research-status Report
Clinical Impact of the FGFR Gene on the Sensitivity to Novel Molecularly Targeted Therapeutics in Colorectal Cancer
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23K14665
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
山本 健人 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 腫瘍研究部, 研究員 (10909310)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 線維芽細胞増殖因子受容体 / 大腸癌 / 化学療法 / FGFR阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、新規分子標的治療薬として線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬が注目されている。2019年以後、FGFR3またはFGFR2遺伝子変異を有する尿路上皮癌とFGFR2遺伝子転座を持つ胆道癌、FGFR1融合遺伝子を有する血液がんに対し、米国FDAでFGFR阻害薬が承認された。しかし、本邦で最も罹患数の多い大腸癌に対しては、いまだ承認に至っていない。その原因として、FGFR阻害薬の効果を予測するバイオマーカーが明らかでなく、適格患者の選択が難しいことが挙げられる。申請者は、大腸癌患者由来癌幹細胞スフェロイドを用いた先行研究で、FGFR遺伝子とEGFR遺伝子のmRNA発現レベルの比「F/E」が、FGFR阻害薬の効果予測に有用なバイオマーカーとなる可能性を初めて報告した(Kitano S, Yamamoto T, et al. 2022)。 この先行研究に基づき、本年度においては「F/E」とFGFR阻害薬感受性レベルとの相関についてさらなる検証を行っている。現状では合計75検体まで症例数を増やし、FGFR阻害薬感受性レベルとの相関において一貫した結果が得られており、バイオマーカーとしてのエビデンスをさらに確たるものとしている。 また、先行研究では「F/E」高値であるにもかかわらずFGFR阻害薬に効果を認めない例外症例が存在することが判明しており、これらの株の特徴、耐性メカニズムについても現在検証中である。 それに加えて、胃癌や乳癌等の固形癌においてFGFR遺伝子の変化が予後に関連するとの報告があるが、大腸癌においてFGFR遺伝子と予後との関連性は明らかになっておらず、上記のコホートを用いた予後因子解析も並行して行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り、症例数を増やしてF/EとFGFR阻害薬の感受性の検討を継続できている。
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Strategy for Future Research Activity |
FGFR阻害薬感受性試験の対象となる検体数を増やすとともに、whole tumor tissueでのmRNA発現解析においてFGFR遺伝子の臨床的意義を検討する。個々の患者の予後や再発形式とFGFR遺伝子の発現レベルとの関連性についても評価し、感受性予測マーカーのみならず、予後も含めた、FGFR遺伝子の機能について検証する方針である。
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Causes of Carryover |
初年度はデータ解析を主体とした研究プロセスが進捗しており、予定よりも少額の出費となったが、次年度以降は遺伝子解析やアッセイ等の研究にコストを要するものと予測している。
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