2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23K14692
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上田 潤 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40762539)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / ペランパネル / 神経活動 / アルファシヌクレイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、パーキンソン病における神経症状と二次ニューロンへのアルファシヌクレイン凝集体伝播に対する神経活動をターゲットとする治療法の有効性を明らかにすることである。 2023年度は、まず二次ニューロンへのアルファシヌクレイン凝集体伝播を評価するための方法を検討した。具体的には、アルファシヌクレインノックアウトマウスに対してアルファシヌクレインフィブリルを接種し、接種から1-4週間後にウエスタンブロット法でアルファシヌクレインフィブリルの定量を行うことで、接種から1週間後にはアルファシヌクレインフィブリルがほぼ消失していることを見出した。この実験結果から、アルファシヌクレインフィブリルを接種してから1週間後以降にペランパネルの投与を開始することで、二次ニューロンへのアルファシヌクレイン凝集体伝播に対するペランパネルの効果を検証できることがわかった。次に、アルファシヌクレインフィブリルを接種したパーキンソン病モデルマウスに対して2ヶ月間ペランパネルを用いた神経活動抑制療法を実施し、病理学的評価を行なったところ、パーキンソン病モデルマウスの神経細胞間のアルファシヌクレイン伝播がペランパネルを用いた神経活動抑制療法により抑制されることを見出した。 今後、神経活動抑制療法をさらに長期間(8-10ヶ月)実施した場合のパーキンソン病モデルマウスへの効果を検証する予定であるが、海外留学を開始することに伴い、2023年9月より研究の中断を申請し、了承された。
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