2023 Fiscal Year Research-status Report
ケアで鋭敏に変化する在宅医療QOLの測定と応用:ベンチマーキングと質改善を目指す
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23K14706
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯田 英和 千葉大学, 医学部附属病院, 特任講師 (80749119)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 在宅医療 / QOL / hope / 患者中心性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.在宅患者における既存QOL(EQ-5D)評価を在宅患者273名で行った。参加者は、274名、平均年齢81.5歳、性別男性39.6%であった。EQ-5D-3Lのスコアの平均(標準偏差)は0.346(0.397)。PHQ-2のスコアでは1.98点(1.83)、Lubben-social networkスコアでは3.22点(1.99)であった。 2.患者中心性と在宅患者QOL、hopeとの関係性 ZEVIOUSのデータを用いて、患者中心性(Japanese version of Primary Care Assessment Tool)と在宅患者QOL-HCとの関係性について論文投稿を行っている。投稿論文は、BMJ supportive and palliative care、現在査読中。 3.在宅医療患者における期待余命と生活の質および健康関連ホープとの関係性:ZEVIOUS研究(共著)の論文(PLOS ONE)アクセプト Relationship of life expectancy with quality of life and health-related hope among Japanese patients receiving home medical care: The Zaitaku Evaluative Initiatives and Outcome Study Yasunaka M, Tsugihashi Y, Hayashi S, Iida H, et al. PLOS ONE, 2023 4.ZEVIOUS研究(2020年実施)の予後調査(202名) 2020年実施のZEVIOUS研究では、患者QOL、希望(健康関連希望)、患者中心性を調査しているが、その後の予後は調査されていなかったため2024年時点での生死、介護体制などを収集し縦断研究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究での予定は、既存QOL尺のレビュー、候補項目のリストアップを予定していたが、既存QOL尺度による評価やZEVIOUS研究での論文投稿が先行している。現状のフィールドで可能なことを進めていることによるが、在宅患者QOLに関連する因子の分析が進んでいるので、これらをもとに、既存のQOLの項目・ドメインの整理を進めていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
既存尺度による評価からみえてきた在宅患者におけるQOL評価の限界点を踏まえつつ、項目、ドメインのリストアップの整理を行い、在宅医療に関連する人(患者、家族、医師、看護師、薬剤師、ヘルパーなど)との面談、会議を行い、構成概念、ドメイン、項目候補を検討し、試作版の作成を行う。 それ以後は当初の計画通りを進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
ZEVIOUS(在宅QOL)研究において、追跡調査を行った謝礼としてクオカード(500円/例)などに支出し、また、患者中心性と在宅患者QOL、希望との関連性についての論文の英文校正費を支出した。 2023年度は、計画通りではなく費用支出が予定額より低い額となっている。
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