2023 Fiscal Year Research-status Report
Clinical use of Ultra-Hypo-Fractionated Irradiation by MR Linac and Early Prediction of Radiotoxicity
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23K14845
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
井口 治男 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60648880)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | MRリニアック / イメージングバイオマーカー / 放射線毒性 / 機能画像 / 超寡分割照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はMRリニアックを用いた前立腺超寡分割照射の前向き臨床研究として、照射時にリアルタイムに得られる尿路構造のイメージングからMR画像特徴量の変化に関してラジオミクスを用いて定量化し、臨床的な尿路毒性の指標であるQOLを反映するイメージングバイオマーカーを探索し毒性予測モデルを構築することである。本研究では新たにMRリニアックで判別できるようになった微細尿路組織(膀胱粘膜、尿道粘膜)に着目し、一連の超寡分割照射期間中のMR画像変化についてラジオミクス解析を行い、前向き研究として前立腺癌患者の尿路毒性の予測モデルを構築する。そして、治療後超早期に毒性を予見することで、超寡分割照射における尿路毒性回避法の開発につなげることが研究の狙いである。今年度は機能画像データベースとしてWindowsサーバー機能を有したNAS上にDICOMサーバーを構築し、MRリニアックと画像データとの互換を可能にした。Pythonコードを用いて転送されたMRIデータのDICOMヘッダ情報を基に、患者、治療日、撮影シーケンス毎にMRIデータを自動階層化するシステムを構築した。また、PythonソースパッケージであるPyRadiomicsと3D SlicerのRadiomics拡張機能を用いて、各治療日に撮影した拡散強調MRIに関して、MR収集における磁場強度、スライス厚、スライスギャップ、機能画像の種類、TE時間、TR時間など撮像シーケンスを確立し、画像特徴量分析、ならびにデルタ医用画像特徴量分析を実施し、治療期間中の画像特徴量変化を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はデータベース構築、MR画像誘導即時適応放射線治療の実施によるデータ蓄積、治療期間中の画像特徴量変化の解析を行った。本研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はMR画像誘導即時適応放射線治療を介した高磁場MRIデータ、ならびに抽出された画像特徴量データを細分化し、炎症反応などの超早期の臨床データならびに観察可能な生体機能動態情報を創出し、局所線量増加や局所線量低減が有用な患者群を明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行ならびに物価高の影響により、予定していたデータ解析用のワークステーションの購入、予定していた国際学会への参加が困難になった。次年度の予算編成においては先送り使用額を考慮し設備備品として計上する予定である。また次年度以降の研究成果報告の際は、本研究助成にて得られた知見の学会報告を予定している。最新の研究情報や議論で得られる知見に関しては今後の予測モデル開発に資するため、次年度以降の研究開発がさらに推進されるものと期待される。
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