2023 Fiscal Year Research-status Report
Activated T cell PET imaging for the evaluation of checkpoint inhibitor immunotherapy
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23K14865
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野橋 智美 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (00886319)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | immunoPET / T細胞 / 分子イメージング / PET/CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は新規放射線薬剤であるF-18 AraGを用いたPET/CTにおけるイメージング技術に対して特定臨床研究を立ち上げ、非小細胞肺癌の患者を対象として免疫チェックポイント阻害薬(以下、ICI)の初回投与前後にF-AraG PET/CTを実施することで、ICIの治療効果予測が治療介入後早期に実現可能かを目的としている。これまでで5名のStage 4の非小細胞肺癌患者がエントリーされている。5名とも、特記すべき有害事象はみられずに検査を完遂されている(合計10回)。ただし、多くの症例がICI導入早期に治療効果が芳しくない、ないしICIによる有害事象の可能性があると判断されて早期に他のレジメンに変更となっており、ICIの治療効果を予測しうる症例はまだ見られていない。日本人におけるF-AraG PETの生理的集積分布に関するデータは存在しないため、5例の結果を受けて、2024年6月の米国核医学会(SNMMI)にてポスター発表が予定されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遅れの理由として、診断から治療方針決定、さらに治療開始までの間に、F-AraG PET/CTの検査がなかなか入れられにくい背景がある。当院ではF-AraG PET以外にも多数の治験・臨床研究が実施されている関係で、検査枠は隔週の木曜日午後と限定されている。一方で、当院でのStage 4の非小細胞肺癌の診療方針として、患者に対する最大の利益を得るために、診断から治療開始までの間隔をできるだけ短くすることを目指している。検査枠にフィットしない患者が多く、エントリー数の伸び悩みにつながっている。
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Strategy for Future Research Activity |
患者エントリーの伸び悩みに対して、2023年には複数回にわたり、倫理委員会での研究計画書の改訂を実施した。具体的には、2023年2月に「ドライバー遺伝子陰性」という条件を撤廃した(理由:ドライバー遺伝子検査が実施されていなくともICIの適応と判断される症例が存在するため)。また2023年10月には「Stage 4」の条件を撤廃した(理由;ICIの適応はStage 4に限らないため)。 これらの改訂を以てしても診療スケジュールに合う症例は非常に限られるため、今後は対象疾患を拡大する方向で検討を進める。
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Causes of Carryover |
特定臨床研究にエントリーする患者が少ないことで、検査費用が予定よりも少なくなった。次年度には対象疾患を広げるべく特定臨床研究の研究計画を改訂し、エントリー患者を増やすことを目指す。
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