2023 Fiscal Year Research-status Report
非ヒト霊長類コモンマーモセットとヒト間の構造的、機能的な脳神経の網羅的な特徴解明
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23K14877
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
吉丸 大輔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10795199)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 拡散強調画像 / fMRI / コモンマーモセット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、 MRIを用いて野生型コモンマーモセットとヒトそれぞれの脳の形態学的や機能的である詳細な特徴を調査し、種間の相同性を明らかにすることである。 初年度である2023年度は、MRIの撮像条件の決定、さらに解析手法また解析環境の開発、構築を行なった。具体的には、T1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像、fMRIの画像の撮像条件の調整・決定を行なった。さらに解析においては、拡散強調画像データから、拡散係数、拡散の異方性などを算出と、構造画像と拡散情報から全脳領域間神経接続を推定する解析環境を構築した。そしてfMRIデータにおいても、画像データの前処理や信号の抽出と、脳領域の機能的神経ネットワークの推定を行う環境とフローを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目的としていたMRIの撮像条件の決定、さらに解析手法また解析環境の開発、構築は全て完了した。さらに、準備した環境を基に撮像やデータの解析を行い、十分な解析結果が得られることも確認できた。そのため、初年度としては概ね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては、初年度の検討を基にMRIデータを取得する。初年度構築した解析手順の微調整や修正を行いながら、得られたデータの解析を進める。さらに解析結果から得られた構造、機能的神経ネットワークから、領域間の接続の強さやその接続性、そして、神経活動を示す信号の領域間の相関を取得する。これら神経構造と機能を示すインデックスから種内での特徴を調査する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた国際学会への不参加としたためその分がマイナスとなり翌年度へ繰り越した。さらに論文投稿料が初年度内に発生しなかったため、その分が次年度使用となる。その他次年度使用となった分は、データの収集と解析の安定した環境構築に使用する計画である。
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