• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

粒子線治療室内の二次中性子線量の不確かさ評価方法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K14880
Research InstitutionNational Institutes for Quantum Science and Technology

Principal Investigator

青木 勝海  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 物理工学部, 博士研究員 (90964859)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywords放射線 / 炭素線治療 / 二次中性子 / エネルギースペクトル / 核データ / ランダムサンプリング / 応答関数 / モンテカルロシミュレーション
Outline of Annual Research Achievements

粒子線治療施設の治療成績の向上に伴い、国内外において粒子線治療施設が増加している。一方、治療後の患者の生存期間が伸びることにより、治療に起因する二次がんリスクが注目されている。特に粒子線治療において、二次がんの要因としてなりうる放射線は、治療体積周辺に線量を付与する一次、二次荷電粒子と、全身の線量に寄与する二次中性子がある。
本研究では、炭素線治療室内における二次中性子周辺線量当量の評価に着目している。これまでに、モンテカルロ計算もしくは線量測定により、当該の線量評価結果が多く公表されているが、二次中性子の評価では中性子のエネルギースペクトルを精度良く測定することが必要である。二次中性子エネルギースペクトルから線量を計算できるが、エネルギースペクトルの不確かさ評価困難であるがゆえに、線量測定の不確かさの算出が既存の技術では困難である。これらの背景から、本研究の目的は、二次中性子周辺線量当量の不確かさ評価に向けた二次中性子エネルギースペクトルの不確かさ評価手法を開発することである。
令和5年度においては、モンテカルロシミュレーションや不確かさ計算のための計算環境の構築を行った。中性子線量計の校正に用いる中性子場の検討のためのモンテカルロシミュレーションを行った。また、中性子スペクトルを導出の際に用いる検出器の応答関数の不確かさ伝播が課題であり、算出時のモンテカルロシミュレーションで使用している核データの不確かさの寄与が特に考えられる。核データのランダムサンプリング手法により不確かさ伝播を調査できるため、ランダムサンプリングする計算環境を整え、モンテカルロシミュレーションを行えるようにした。また、計算環境の整備に加え、量子科学研究開発機構の炭素線治療室内の中性子エネルギースペクトルに適した検出器の準備も同時並行で実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究実績の概要に記載したように、計算環境の構築のみならず炭素線治療室内の中性子エネルギースペクトルの測定の準備を並行して実施した。そのため、当初の予定であった検出器の応答関数に対してランダムサンプリング手法を適用と、シミュレーションで算出した模擬データを用いた検討に遅れが生じてしまった。

Strategy for Future Research Activity

計算環境の構築は完了したため、核データのランダムサンプリングや応答関数算出のためのモンテカルロシミュレーションをスムーズに行えるようになっている。それを踏まえると、本研究課題の遂行をより推進できると考えている。また実験データの取得についても準備が進んでおり、炭素線治療室内の中性子エネルギースペクトルの測定を開始できる状態にあり、より推進できると自負している。

Causes of Carryover

研究の進行の遅れにより、学会発表等に遅れが生じている。次年度に研究遂行の推進により、当初の計画通りの使用が可能である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi