2023 Fiscal Year Research-status Report
大動脈バルーンカテーテルの全自動化に向けた基礎技術の開発:熟練術者手技の再現
Project/Area Number |
23K14884
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
齊藤 良明 弘前大学, 医学研究科, 講師 (70648013)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | デジタル圧力測定 / インフレーター / 大動脈バルーン |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、令和5年度計画のとおり、デジタル数値で圧のデータを収集するためにデジタル圧力測定計(株式会社クローネ製)を購入した。TAVIで使用している手動バルーンを入手(エドワーズライフサイエンス社製、Sapienバルブ)し、耐圧チューブを用いて模擬回路を組み立てた。測定に用いる圧力測定計は工業製の圧力測定器であり、医療用の耐圧チューブの接続に工夫を要した。金属製の変換器を数個組み合わせ、止水テープで巻いて接続可能となった。これにより10atmの圧でも漏水しなくなった。デジタル圧力計はBluetoothでPCに出力可能であり、これを本研究者がインフレーターを用いて動作可能か検証した。手動インフレーターの手元圧と出力圧は誤差もほとんどなく、問題なく測定できていることがわかった。(通常のTAVIで施工するバルーン圧、4-5atmを最大圧とし、インフレート、デフレートを繰り返し行った。)令和6年度以降から開始予定の臨床における圧測定の際、実際の患者に使用するためには、計器と回路の間に遮蔽が必要(無菌状態を担保するため)であり、圧力測定器と回路の間にフィルターを挟むことで対処することを考慮している。このフィルターの影響で実際のインフレーターの示す圧と測定値に誤差が生じないか検証を行っている最中である。フィルターの有無によって手元圧(バルーン付属のアナログ計)と測定値に差異が生じていないか繰り返しデータ測定を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り模擬回路に接続して圧力測定が可能であることを立証した。実際の患者に使用するために遮蔽を置く必要があり、人工心肺装置における圧力計器に使用するフィルターを挟むことで対処しようとしている。実際のインフレーターのアナログ計が示す圧力と測定されるデジタルの圧力の差がないか検証する必要があり、予定より時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和六年には予定通りデジタルインジェクターを使用して圧力の再現を行う予定としているが、当該インジェクターを扱っていた株式会社メイワフォーシスが同インジェクターの取り扱いを中止したため、国内で同インジェクターを取り扱っている会社が存在しないことが判明した(同インジェクターはドイツ製である。)。よって代替機器、手段を考案中である。
|
Causes of Carryover |
令和六年には予定通りデジタルインジェクターを使用して圧力の再現を行う予定としているが(令和5年に購入予定)、当該インジェクターを扱っていた株式会社メイワフォーシスが同インジェクターの取り扱いを中止したため、国内で同インジェクターを取り扱っている会社が存在しないことが判明した(同インジェクターはドイツ製である。)。よって代替機器、手段を考案中であるため、次年度仕様が生じた。次年度は代替機器を選定次第購入する。
|