2023 Fiscal Year Research-status Report
サイトカイン及びmRNA遺伝子発現解析で迫る先天性完全房室ブロック発症機序解明
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23K14963
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
寺町 陽三 久留米大学, 医学部, 講師 (00446105)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 先天性完全房室ブロック / 抗SSA抗体 / サイトカイン / mRNA遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、抗SSA抗体陽性妊婦の臍帯血中サイトカインとmRNA遺伝子発現が先天性完全房室ブロック発祥機序の関連について検討することである。 そのための研究の方法として、抗SSA抗体保有妊婦、胎児、新生児を対象として、胎児エコー検査による心機能・房室伝導障害の評価、臍帯血中のサイトカイン、臍帯血白血球遺伝子発現の解析、自己抗体、その他のバイオマーカーを測定することで、同疾患発症の機序解明をめざす研究である。臍帯血、母体の中サイトカインとmRNA遺伝子発現との関連、胎児心エコーで測定された房室伝導時間、心機能と血清学的な値との関連を統計学的に検討する。また抗SSA抗体による前児の胎児水腫先天性完全房室ブロック発症胎児と抗体保有胎児、健常対象児の比較を行うことでその発症機序に迫る研究である。 今年度は所属施設の倫理委員会申請を行い2023年10月11日に実施許可をいただくことができた。その直後から患者登録を開始して2024年4月までに10例(妊婦10名、胎児10名)の症例登録をすることができた。全例で胎児心エコー検査は経時的に実施することができ、房室伝導時間、心機能検査を記録することができている。また臍帯血の保存も現在までに分娩された全5例すべてで実施することができている。症例が蓄積された時点で速やかにTNF-α, IL-1β, IL-6, IFNγ,IL-8, INFα, TGFβなどを含む磁性ビーズベースのルミネックスマルチプレックスアッセイ用キットでのサイトカインパネルで測定を行う。またmRNA遺伝子発現解析は外部施設にて実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は所属施設の倫理委員会の研究実施許可を得るのにやや時間を要したため、研究開始が遅れた。ただし研究開始後からは順調に症例を登録することができ、必要な検査(胎児心エコー検査)、検体保存を実施することができている。現在10例の症例登録で5例の検査実施、検体採取をすることができた。サイトカインは症例蓄積後段階的に実施する予定である。またmRNA遺伝子解析は委託施設に順時検査依頼する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究開始がやや遅れたことで、症例数蓄積が予定よりやや遅れている。今後も研究会などで周辺施設への啓蒙を行い、抗SSA患者のピックアップをおこなっていただき、症例蓄積をすすめる予定である。また2025年度はコンントロール症例の登録もすすめて行き、同時に検体の測定も実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は研究初年度であり所属施設の倫理委員会の研究実施許可に時間を要したため、登録症例の蓄積がやや少なかったため検体測定キットの購入費用や外部研究施設への依頼費用を使用しなかった。そのため2025年度にその費用を繰る越すこととなった。
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