2023 Fiscal Year Research-status Report
肝炎ウイルス制御下の肝病態進展・肝発癌機構の解明と治療応用
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23K14998
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川岸 直樹 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (90849374)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | HCV / 肝線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
C型肝炎ウイルス(HCV, hepatitis C virus) のウイルス蛋白をターゲットとしたDAAs(direct-acting antivirals agents)の登場により高線維化・高発癌リスク症例においてもウイルス学著効(SVR, sustained virologic response)が得られるようになった。一方、SVRにもかかわらず肝線維化進行、肝発癌が起こる症例が存在する。研究代表者は、独自にSVR後の肝線維化進展と関連する(1)miRNAを複数同定し抗線維化治療薬候補として国際特許申請を行い、(2)angiopoietin2(ANG2)高発現がSVR後肝線維化進展、肝発癌に寄与する事を独自に明らかにしてきた。更に申請者はHCV感染肝癌細胞からHCVをDAAsで除去する事により肝癌が悪性化する可能性をin vivoの検討で明らかにした。研究代表者は、これらまでに独自に明らかにした肝炎ウイルス制御下の肝病態進展・肝発癌と関連する因子をターゲットとした肝線維化・肝発癌抑制を目指しin vitro、in vivoモデルを用いて新規治療法開発の萌芽に資する知見獲得を目指し検討を行った。本年は、肝脂肪化・線維化モデルマウスにおいて、ANG2が線維化とともに上昇する事を明らかにし、ANG2をターゲットとした治療応用について、モデルマウスでの検討を行った。NORTE STUDY GROUPにおける研究参加者より検体、臨床情報を収集しデータの解析を行った
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肝線維化モデルマウスにおける検討を行い、治療応用についての実験を開始しえた為
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Strategy for Future Research Activity |
NASH-HCC マウスモデルを用いたmiRNA投与の抗線維化作用・肝発癌抑制効果の解析:申請者グループが過去報告したNASHモデルマウス(Nakamura et al, Hepatol Res 2022)にmiRNA-Aを含む肝線維化改善効果が認められた候補miRNAを投与し肝発癌率、癌進展、肝線維化・炎症抑制効果を検討する。 肝硬変における抗ANG2/Ti2 axis 阻害による肝線維化、肝発癌抑制効果の検討 実臨床における多数例での前向きの検討:申請者の所属する北海道大学関連病院からなる肝疾患臨床研究グループNORTE Study GroupにおいてDAAs治療大規模コホートにてANG2の肝維化改善予測・肝癌予測マーカーとしての精度の検証を行い、臨床応用を目指す。 〇高脂肪食誘導 NASH-HCC マウスモデルを用いた抗ANG2投与の抗線維化作用・肝発癌抑制効果の解析;前述のNASHモデルマウスにマウスANG2抗体またはコントロール抗体を投与し、抗肝線維化・炎症・肝発癌抑制効果を検討する。得られた、肝癌・肝組織における線維化、炎症細胞浸潤変化、ANG2関連分子の発現変化、更に血清中のANG2・肝逸脱酵素の変化を検討し臨床応用の可能性を検証する。
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Causes of Carryover |
マウス実験に使用する、試薬の一部購入を翌年度としたため。
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Research Products
(3 results)