2023 Fiscal Year Research-status Report
Novel therapeutic strategies for primary aldosteronism focused on somatic mutations
Project/Area Number |
23K15131
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岸本 真治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (30820667)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 原発性アルドステロン症 / KCNJ5変異 / 血管内皮機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
当院でAPAと診断し、副腎切除術を施行し摘出した79症例で検討した。副腎腫瘍内にCYP11B2を発現して、アルドステロンを産生している腺腫部分を同定した。KCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D, CTNNB1のプライマーを作成し、次世代シークエンサーを使用して、腺腫から体細胞変異の有無・種類を同定した。genotypingできていない10症例を除外し、69症例で検討を行った。46例がKCNJ5変異を持っており、23例がその他の変異であった。血管内皮機能を定量的に評価する方法として確立されているFMD、血管平滑筋機能を定量評価する方法としてNID、および血管スティフネスとしてbaPWVを手術前と手術後3か月で測定を行った。また、我々の血管機能データベースから、本態性高血圧患者を組み入れ、プロペンシティースコアマッチングを行い、本態性高血圧と比し、KCNJ5変異群、KCNJ5変異以外の変異群でFMD、NID低下していた。baPVW, 上腕動脈IMTは有意差なかった。KCNJ5変異群は3か月後のFMD、NIDが有意に改善したが、KCNJ5変異以外の変異群ではNIDのみの改善であった。KCNJ5変異を持っているAPA患者は早期に血管機能の改善が得られる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当院でAPAと診断し、副腎切除術を施行し摘出した副腎検体を使用し、副腎腫瘍内にCYP11B2を発現して、アルドステロンを産生している腺腫部分を同定した。KCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D, CTNNB1のプライマーを作成し、次世代シークエンサーを使用して、腺腫から体細胞変異の有無・種類を同定した。血管内皮機能を定量的に評価する方法として確立されているFMD、血管平滑筋機能を定量評価する方法としてNID、そしてROCK活性の測定、および血管スティフネスとしてbaPWVを手術前と手術後3か月で測定を行った。Study 1, 2: 体細胞変異ごとに分類し、血管機能、血管スティフネスを比較することで、動脈への影響の違いを明らかにすることが目標であったため、Study 1,2がおおむね完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Study 3: 体細胞変異ごとのレニン、アルドステロン、血圧、血管機能などの術前・術後の変化や経過を解析することで、より適切な治療戦略を明らかにすること、上記の検査計測は継続し症例数を増やすとともに、予後追跡を継続する。これまでの研究成果を論文にまとめ投稿する。
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Research Products
(2 results)