2023 Fiscal Year Research-status Report
心筋炎後の重症化、予後予測における臨床、病理学的因子と遺伝学的背景の関係
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23K15145
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中島 健三郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70838101)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 炎症性心疾患 / 心室性不整脈 / 遺伝子 / 病理組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦での心筋炎のデータは十分になく、まだまだ認知されておらずゲノム情報を含んだ心予後のリスク層別化の意義は非常に高い。そのため十分な症例数の確保とまでは至っていないが、現在収集できた心筋炎もしくは炎症性心筋疾患の詳細な臨床情報を検討、解析を行っているが、画像所見で特定された炎症所見との関連性の可能性を示唆する所見は得られた。今後はこれらの患者の当院のバイオバンクデータを用いて遺伝子検査(主に不整脈原生右室心筋症の原因となりうるデスモゾームに関連する遺伝子パネルと既知の遺伝性不整脈疾患)を網羅的解析を行う。また病理組織においては炎症細胞数だけではなく、Tenascine-C染色を用いた炎症の定量化を目指し、病理検査のデータを収集していく。 可能であればFDG-PET/Gaシンチグラフィーや心臓MRIの炎症を示唆する所見も得られるようであったらその臨床情報を取得していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病理所見から心筋炎症例を収集しているが、症例数が想定していたの確保が進んでいない。また、心室性不整脈の発生状況において情報が不足している点と、Holter心電図などを一つずつ解析、検討しているため膨大な時間がかかり、情報収集の面でも遅れをとっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
心電図解析に関しては研究協力者の増員も検討している。
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Causes of Carryover |
研究進捗が遅れており、海外学会発表する機会が減少し、次年度使用額が生じたが、今後発表する予定でもあり今後は報告通りに使用する予定である。
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