2023 Fiscal Year Research-status Report
肺線維化病態での老化細胞の同定とsenotherapy評価モデルの確立
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23K15197
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
竹越 大輔 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80868084)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 細胞老化 / 肺線維症 / senotherapy |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症では、正常肺組織が失われ線維組織に置換されることで呼吸機能の低下をきたす。その発症メカニズムに、老化細胞が関与していることが近年広く知られるようになった。老化細胞は、自身増殖をやめ、正常機能を果たさなくなるのみならず、さまざまなサイトカインを放出することで、周囲正常組織の病的変化を惹起する。この研究では、肺線維症マウスモデルを用いて、有害な老化細胞の主たる局在を調べるとともに、それを除去する薬剤を同定するためのプラットホームを確立することを目標としている。昨年度は生体内で老化細胞に蛍光を発現させて同定できるマウスを用い、マウス肺線維症モデル(ブレオマイシンモデル)にて、上皮系細胞の老化が強くみられる傾向があることを明らかにした。次いで、抗細胞老化作用がある、もしくは老化細胞を除去できる薬剤をもちいることで、肺線維症が軽快するかどうかを同モデルで検討したが、抗老化作用と肺線維化との間にきれいな相関を示すことはできなかったため、モデルの条件検討を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験に供与した遺伝子改変マウスにヘテロ個体が混在していたことが明らかとなり、結果の解釈が困難となってしまった。Genotypingをやり直して、実験系を再構築する必要がでてきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子改変マウスのGenotypingと実験系の再構築。既報の再現ができていないところがあるため、実験条件のrefinement。
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Causes of Carryover |
46円と非常にわずかな額で、これ以上の正確な予測は困難であったため。次年度、消耗費の一部に使用予定。
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