2023 Fiscal Year Research-status Report
Single glomerular filtration rate and kidney prognosis using unenhanced CT and histopathology in human
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23K15237
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐々木 峻也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60962280)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ネフロン数 / 腎部分切除 / 単一糸球体濾過量 / 動脈硬化 / 糸球体過剰濾過 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は腎部分切除後患者を対象として、残存腎ネフロン数・残存単一糸球体濾過量と腎機能障害との関連性を示し、個々の治療の最適化に資することを目的としている。 残存腎ネフロン数の算出には腎臓CT画像から計測した腎実質体積、腎臓病理プレパラート画像から計測した三次元糸球体密度が必要である。また単一糸球体濾過量は糸球体濾過量を残存腎ネフロン数で除した値として算出される。そこで、まず腎臓CT画像、腎臓病理プレパラートの利用可能な腎部分切除後患者約150名の同定を行った。 さらに、画像解析およびデータセット管理コンピューターを購入し、データの保存と解析を行った。具体的には、腎部分切除後患者のベースラインおよび追跡のデータセットを作成した。続いて、腎臓CT画像の画像取り込みを行い、専用ソフトSlicer、TotalSegmentatorを用いて残像腎臓体積の計測を行った。その結果、腎臓の残存体積は既存の報告と同程度の体積であった。また、残存腎体積と追跡開始時の腎機能や腎機能障害の発生は有意に関連していた。これらは既報に矛盾しないことから、腎体積の計測の妥当性が示されたと考えられた。 さらに、腎臓病理プレパラートの取り出しおよび顕微鏡画像の取り込みを行った。今後は病理画像を用いて形態計測を行い、三次元糸球体密度を中心とした病理画像解析を行う予定である。続いて、残存ネフロン数の算出を行い、最終的には残存ネフロン数と腎機能障害の関連性を示す方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、対象者の同定および腎臓のCT画像解析まで行っている。腎実質体積の測定値、腎機能との関連性は既報に矛盾せず正しく計測できていると考えられる。今後、病理画像解析を推進していく。
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Strategy for Future Research Activity |
病理画像を用いて形態計測を行うには多くの時間を要する。糸球体の同定を行うAIを開発し、効率化を図ることを検討している。
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Causes of Carryover |
プレパラートの保存状態が良好であったことからプレパラート作成に計上していた費用が削減された。次年度以降に、追加すべき染色を再検討し、追加のプレパラートの作成に使用する予定である。また、画像解析AIの作成に費用を使用する予定である。
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