2023 Fiscal Year Research-status Report
CRISPR/Cas9によるHBZ遺伝子標的の転写調節因子tax遺伝子への影響
Project/Area Number |
23K15371
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
橋倉 悠輝 宮崎大学, 医学部, 副臨床検査技師長 (50867182)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ATL / HTLV-1 / CRISPR/Cas9 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,CRISPR/Cas9で HBZ遺伝子を失活させることで、HBZ遺伝子の機能解明やHTLV-1 の分子メカニズムを明らかにすることを目的とする. まず,CRISPR/Cas9で使用するSynthetic guide RNA (sgRNA)の設計を行った.sgRNAは,CRISPR/Cas guide RNAデザインソフトウェアCRISPRdirectを用いてHBZ遺伝子配列(Accession no.AB219938)から候補配列を検索した.候補配列の検索結果より,5つのsgRNAの設計した.設計したsgRNAはエレクトロポレーションを用い,HTLV-1感染細胞株に導入を行った.CRISPR/Cas9導入にはInvitrogen Neon Transfection System kit (Thermo Fisher SCIENTIFIC)を用いて,添付書に従って実施した.CRISPR/Cas9によるトランスフェクション2日後に細胞を回収し,HBZ遺伝子配列への変異導入の有無をスクリーニングした.その結果,HBZ遺伝子配列の変異導入が確認でき,かつ最も変異導入効率の高いsgRNAを選択できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度の目標である変異導入効率の高いsgRNAを選択することができた.また,今回作成したsgRNAを用いてHTLV-1感染細胞株やATL細胞株へのトランスフェクションの実施および解析を開始している.
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Strategy for Future Research Activity |
変異導入効率の高いsgRNAを選択できた.また,作成したsgRNAを用いたCRISPR/Cas9によるトランスフェクションを行ったところ,HBZ遺伝子配列の変異導入が確認できた.今後は,HTLV-1感染細胞株やATL細胞株にてCRISPR/Cas9で HBZ遺伝子の失活を試み,HBZ遺伝子配列の欠損や挿入などの解析,HBZやtax mRNAの発現およびオフターゲット効果の解析を進める計画である.
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