2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel catheters with DLC coating for the neuroendovascular therapy
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23K15648
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平松 匡文 岡山大学, 大学病院, 助教 (50771953)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | カテーテル / diamond-like carbon / コーティング / 脳血管内治療 / 親水性コーティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、脳血管カテーテルの中間カテーテル、マイクロカテーテルへのDLCコーティングを施行した。カテーテル内腔面には親水性コーティングされていないため、DLCコーティングの成膜も内腔面には施さず、カテーテル外表面のみに施行することとした。具体的には、シリコンチューブ内にカテーテルを挿入し、カテーテル内腔にプラズマが走らないようにカテーテル両端を閉鎖した後、交流高電圧バーストプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法にてシリコンチューブ内にプラズマを生成し、カテーテル外表面のみにDLCコーティングを施した。プラズマ放電により、カテーテル内に含まれる金属でカテーテルの発火・燃焼が起こる問題がありDLCコーティングカテーテルの作成に難渋したが、成膜時間の調整やカテーテル内腔面にプラズマが放電しないよう、カテーテル両端を閉鎖したりなど対策することで解決した。ラマン分光法によって得られた成膜前後のラマンスペクトルからはカテーテルへのDLC膜の形成が確認できた。カテーテルに施したDLCコーティングは最長で110cmと長いが、カテーテル先端から20cmおきの評価では全部位で同一のラマンスペクトルが得られており、コーティングを施行した全長で同一なDLC膜の成膜が確認できた。親水性の評価のためにカテーテルと同一素材であるナイロン6シートを準備し、同様にDLCコーティングをおこなった。水接触角試験にてコーティング前後のナイロン6シート表面の親水性を比較すると、DLCコーティングをおこなうことで水接触角が低下しており、表面の親水性の向上が得られていた。走査電子顕微鏡の観察ではDLCコーティングを施したカテーテル表面は、親水性コーティングが施されたカテーテル表面と比較して表面の平滑性が同等であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、DLCコーティングで成膜されたカテーテルの作成ができており、今後は作成したカテーテルを用いて、耐剥離性能、血液適合性などの各種評価が必要であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、DLCコーティングを施したカテーテルの耐剥離性能、血液適合性などをin vitro、in vivoで評価をおこなう。In vitroでは脳血管3Dモデル回路を使用し、In vivoではウサギを用いた動物実験としておこなう。In vitroでは中間カテーテル内のマイクロカテーテルを脳血管3Dモデル内で規定回数操作をおこない、その剥離したコーティング量を比較し、マイクロカテーテル表面を走査電子顕微鏡にて観察する。これを従来の親水性コーティングカテーテルとDLCコーティングを施したカテーテルで比較検討する。In vivoでは全身麻酔下にうさぎの脳血管内で中間カテーテル内のマイクロカテーテルを操作しその操作性を点数化する。また、規程の長さ・回数で抜き差しを繰り返し、手技後に安楽死させ、その脳組織切片を染色して観察し、塞栓症の有無と程度を定量評価する。血液適合性評価では、ウサギの血管内に留置させたマイクロカテーテルへの血栓の付着などを顕微鏡像や染色等で評価する。いずれも従来の親水性コーティングカテーテルとDLCコーティングを施したカテーテルで比較検討する。
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Causes of Carryover |
令和5年度は、物品費を節約また研究室に既存のもの、サンプル品を利用したため、次年度への使用額が生じた。繰り越しされる額は、次年度の物品・動物購入、動物実験器具の購入等へ充てる予定としている。
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