2023 Fiscal Year Research-status Report
Transvenous Transplantation of Umbilical Cord-Derived Mesenchymal Stem Cells as a Novel Therapeutic Approach for Spinal Cord Injury
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23K15657
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
陰山 博人 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60461068)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 臍帯由来間葉系幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 脊髄損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
臍帯由来間葉系幹細胞(MSC)を脊髄損傷マウスへ2つの細胞投与量と投与タイミングで投与し実験を行う。神経行動評価は4週間以内では、BBB&BMS scoreによる行動評価とtactile sensory testingによる感覚評価を行い、4週間以降は歩行解析システムを用いた運動機能解析を行う。神経機能改善メカニズムの解析では、細胞の静脈内投与による免疫応答変化を、FACS/免疫染色/WB/PCR用いて検討する予定である。 2023年度は臍帯由来MSCが行動試験を行うほど十分量ないため、予備試験として臍帯由来MSCに似た細胞である羊膜由来MSCを用いた、機序解析を行った。現在は臍帯由来MSCのストックは確保しているため、今後の実験には支障はない。ここで得られた知見は臍帯由来MSCを用いた同様の実験に応用可能と考える。羊膜由来MSCをマウス脊髄損傷へ投与すると、脊髄損傷周囲で炎症物質の抑制と神経保護因子の促進が確認できた。いまのところ、脊髄損傷周囲にMSCが遊走してきているのは確認できてないため、全身の炎症反応に大きな動きがないかを検討した。現在、解析途中ではあるが、造血系細胞の一部ならび血清内で炎症に関連する細胞やサイトカイン等でMSC投与が炎症を抑制する方向に動いていることがわかった。機序のさらなる解析やMSC投与後の分布を再検討したのち、臍帯由来MSCでの本試験に移行する。静脈投与以外に脳室内投与を比較群に加えたいと考えたため、その予備実験も行った。2023年度の予備実験を踏まえ、2024年度の本実験へ繋げていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
行動試験以外の予備実験を先行させており、実験がやや遅れている。本年度は行動試験に向けて臍帯由来MSCを確保済であり、かつ今後大量生産に向けたバックアップ体制を強化中である。時間的余裕がありそうな夏から秋にかけて行動試験を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は予備試験で陽性所見が得られた実験系にフォーカスを絞って臍帯由来MSCを用いた実験を行いつつ、行動試験を施行を計画する。
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Causes of Carryover |
2023年度は大量のマウスが必要な行動試験は行っておらず、物品費にあまりが生じた。 2024年度は行動試験を行う予定であり、次年度使用額を消費する予定である。
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