2023 Fiscal Year Research-status Report
大脳と小脳の機能的連結に注目した、脳梗塞に対する新規対側小脳電気刺激治療法の開発
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23K15670
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
木谷 尚哉 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (10972127)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / cerebellar stimulation / DTC pathway / CCD / MCAO |
Outline of Annual Research Achievements |
中大脳動脈閉塞(MCAO)を行い脳梗塞モデルラットを作成する。そのラットに対して、当科と企業との協力で開発した動物実験向け持続神経刺激装置を用いることで、対側小脳硬膜外刺激が及ぼす大脳梗塞巣の神経新生並びに機能予後の改善評を価することとした。MCAO後、中等度(mNSS 6-12点)脳梗塞群を選別し、その2日経過後に刺激装置を埋め込み刺激を開始した。運動機能はmNSSとシリンダーテストで評価を行った。組織学評価は、Nissl染色による梗塞面積の評価に加えて、断頭3日前からBrdUの腹腔内投与を行い、断頭後にDCXやNeuNなどの各抗体を用いた多重染色を行い、神経新生を観察することとした。また、対側小脳硬膜外刺激が、CCDを減少させ、DCT pathwayを経由した神経新生の増加との相関関係をを評価するために、小脳皮質の組織を用いて低酸素やアポトーシスなどに関する遺伝子・タンパク質の評価を行う方針とした。 現時点での結果は、運動症状に関しては非刺激群と比較して改善の有意差は認めることは出来なかったが、組織学検査では側脳室下帯における神経新生は有意な傾向を認めた。 しかし、2度の侵襲の強い手術のためか、術後に大幅な体重減少が続き、想定よりも改善が乏しく、刺激群の個体数を増やすことに難航している。そこで、刺激装置の重さがラットに比して重いこと、手術の間隔の短さや刺激条件の問題などが考えられ、ラットの週数や刺激期間などを調整して症例数を増やす方針に変更した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
手技などは概ね問題ないが、想定していたよりもラットの体重減少が著しく、また回復に相当期間を要しており、プロトコールの変更を余儀なくされたため。
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Strategy for Future Research Activity |
MCAOから刺激装置埋め込みまでの手術間隔の延長、また刺激装置の重さを考慮してラットを8週よりも生育したラットに変更することで、まずは症例数を増やす。 その後、対側小脳刺激による大脳での神経新生の評価、さらには刺激によるCCDの減少とDTC pathwayによる刺激伝達に依ることを証明するために小脳皮質での低酸素やアポトーシス関連遺伝子の変化を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は物品費を節約また研究室に既存のものを利用したため次年度への使用額が生じた。繰り越しされる額は動物購入、免疫染色のためのキット購入等 へ充てる予定としている。
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[Journal Article] Unique Case of Intracranial Amelanotic Melanoma with BRAF V600E Mutation Successfully Treated via Molecula-targeted Therapy2023
Author(s)
Juntaro Fujita, Yusuke Tomita, Koichi Ichimura, Rie Yamasaki, Shohei Nishigaki, Yuki Nitta, Yusuke Inoue, Yuta Sotome, Naoya Kidani, Kenichiro Muraoka, Nobuyuki Hirotsune, Shigeki Nishino
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Journal Title
NMC Case Report Journal
Volume: 10
Pages: 1-20
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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