2023 Fiscal Year Research-status Report
Detection of new targeting therapy for Ewing sarcoma targeting with circular RNA
Project/Area Number |
23K15718
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
大城 裕理 琉球大学, 病院, 医員 (10898547)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | Ewing肉腫 / 肺転移能 / 抗がん剤耐性 / マイクロRNA / GFP |
Outline of Annual Research Achievements |
Ewing肉腫は、手術療法に周術期化学療法を併用することで、予後が改善した疾患であるが、肺転移症例や化学療法に抵抗性がある症例では、治療に難渋する事が多い。Ewing肉腫の転移や細胞増殖能にマイクロRNAが関連していると報告されており、Ewing肉腫の肺転移株や抗がん剤耐性株に関連するマイクロRNAの検索が今後の治療の一助になる可能性がある。Ewing肉腫細胞株に対して、green fluorescent protein(GFP)を形質導入して、細胞内で蛍光を確認した。しかし、セレクションを行ううちにGFPの安定発現を維持できなかったため、細胞内のGFPの発現を安定化させるよう調整している。Ewing肉腫のGFP細胞株を作成して、マウスへ尾静注を行い、肺転移を確認して、肺転移部位を採取し、培養して肺転移細胞株を樹立する。同様な手法を複数回行い、高肺転移株を作成することを検討している。高肺転移株を作成後は、マウスの脛骨へ同所性移植を行い、腫瘍モデルを作成することを計画している。また、現在A673を用いてGFPの形質導入を行っているが、他のEwing肉腫細胞株でもGFPの形質導入を行う予定である。複数のEwing肉腫細胞株にGFP導入を行い、高肺転移株を複数作成し、それぞれのマイクロRNA発現を確認することで、肺転移の機序を探索する。Ewing肉腫のキードラッグである薬剤(ドキソルビシン、イホマイドなど)を用いて、Ewing肉腫抗がん剤耐性株を作成している。こちらも、A673で作成を計画していたが、その他の細胞株も用いて、複数のEwing肉腫細胞株の抗がん剤耐性株を作成する事を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Ewing肉腫細胞株を複数用いてGFP形質導入を行っているが、安定して発現されない細胞株があり、安定したGFPの発現を維持できるように調整している。また、Ewing肉腫細胞株の抗がん剤耐性株を作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
Ewing肉腫細胞株へのGFPの安定発現のため、セレクションの調整を行う。GFP発現を安定化させた後、マウスに移植して、肺転移株を作成する。肺転移株を複数回作成して高肺転移株を作成し、親株とのマイクロRNAなどの変化を確認する。Ewing肉腫細胞株の抗がん剤耐性株を作成後に、親株と耐性株のマイクロRNA発現の違いを確認する。候補となるマイクロRNAの発現を抑制して、同細胞株をマウスへ同所性移植し、腫瘍のマイクロRNAの発現の変化を確認する。
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Causes of Carryover |
以前より使用していた細胞株を用いて研究継続していたため、その他に使用する薬品などを購入する計画が当初予定していた金額より少なくなった。細胞株へGFPの形質導入が安定化し、抗がん剤耐性株が作成された後に、マウスを用いてマウスモデルを作成するため、研究費用が初年度より多く必要となる可能性が高いと考える。
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