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2023 Fiscal Year Research-status Report

HMGB1―TIM-3相互作用を介した尿路上皮がんの新規複合免疫化学療法の開発

Research Project

Project/Area Number 23K15764
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

後藤 景介  広島大学, 病院(医), 助教 (30784251)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
KeywordsHMGB1 / TIM-3 / 膀胱癌
Outline of Annual Research Achievements

尿路上皮がんにおいて細胞外へ分泌されるHigh mobility group box 1 (HMGB1)はシグナル伝達分子として作用し腫瘍の増殖や浸潤を促進させるとともに微小環境内への腫瘍関連マクロファージ (TAM)の誘導にも関わる。TIM-3 (T細胞免疫グロブリンムチンドメイン-3)は樹状細胞やマクロファージに発現しHMGB1と結合し抗がん剤耐性獲得に寄与すると考えられている。本研究の問いとしている「HMGB1―TIM-3相互作用と腫瘍細胞の抗がん剤耐性獲得」をみるために、まず臨床検体を用いた免疫組織化学によりHMGB1の発現とTIM-3の発現を調べた。膀胱癌60症例のホルマリン固定パラフィン包埋切片 (FFPE)を用いてHMGB1とTIM-3の発現を評価した。HMGB1は14例 (23.3%)で腫瘍細胞の細胞質に発現しており、TIM-3は12例 (20.0%)で腫瘍細胞に発現していた。HMGB1とTIM-3の発現には強い関連が見られた (p<0.001)。また、筋層浸潤癌や高異型度尿路上皮癌においてHMGB1やTIM-3の発現が強く見られる傾向にあった。このことから、筋層浸潤膀胱癌においてHMGB1とTIM-3は共に発現が亢進しており、腫瘍内の微小環境に影響していることが示唆された。今後は腫瘍関連マクロファージの浸潤について確認をとることと、個々の症例における化学療法の治療効果について評価していく方針である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

免疫組織化学に用いる検体数が想定より集まらず、検索範囲を広げて組織を集めている

Strategy for Future Research Activity

膀胱癌組織検体を用いてHMGB1の発現とTIM-3の発現とに相関関係があることがわかった。同じ組織検体を用いて腫瘍関連マクロファージが誘導されているかをCD204の免疫組織化学によって検証する。HMGB1の発現解析に用いた症例コホートにおいてTIM-3の発現解析を行い、TIM-3の発現と予後との解析を行いたい。膀胱癌細胞株におけるHMGB1の発現は確認できているので、TIM-3が腫瘍細胞において発現しているかをウェスタンブロット法にて確認する。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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