2023 Fiscal Year Research-status Report
トランスクリプトーム解析を用いた男性更年期障害(LOH症候群)の病態解明
Project/Area Number |
23K15765
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡 真太郎 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60963585)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | ライディッヒ細胞 / 加齢性性腺機能低下症 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:本研究は、加齢に伴うライディッヒ細胞のストレス応答機構の破綻を詳細に解析することを目的とする。具体的には、高週齢ラットおよび若年ラットのライディッヒ細胞のトランスクリプトームを比較し、加齢による生物学的および分子生物学的変化を明らかにし、加齢性性腺機能低下症の根底にある分子メカニズムの理解を深めることを目指す。 サンプル収集とデータ解析: ラットの精巣よりライディッヒ細胞を単離し、生体年齢に応じたサンプルを確保した。抽出されたRNAを利用して、次世代シーケンサーを用いたトランスクリプトームの広範囲な解析を行い、加齢に伴う遺伝子発現の変動を評価中である。取得されたシーケンスデータはバイオインフォマティクスツールを用いて解析し、加齢関連の遺伝子やシグナル伝達経路の変化を特定する。 本研究では、ヒトの精巣サンプルも同様に分析する計画であり、これによりラットで得られた知見をヒトに適用し、加齢性性腺機能低下症のメカニズムを人間においても明らかにする。このため、院内IRBに対し、倫理的な承認を得るための申請を提出中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラットを用いたトランスクリプトーム解析は予定通り進行している。
ヒトの精巣サンプルは精巣癌に対する精巣摘除術を施行する際に収集する。 IRBの申請が遅れており、ヒトの精巣サンプルを収集する過程に遅れがでている。
|
Strategy for Future Research Activity |
ラットを用いたトランスクリプトーム解析のデータ解析が終了した段階で論文を作成する予定である。 予定通りIRBの申請が終了したのちに、ヒト精巣サンプルを収集する。十分な精巣サンプルが収集できた際に、ラットの解析と同様に次世代シーケンサーを用いたトランスクリプトーム解析を施行する。
|
Causes of Carryover |
本年度にラット精巣の次世代シークエンスを用いたトランスクリプトーム解析を行う予定であったが、サンプル収集に時間を要したため、令和6年度に変更することとした。試薬やトランスクリプトーム解析の委託費用について未使用額が生じた。この未使用額について、令和6年度のトランスクリプトーム解析を行う際に使用する。
|