2023 Fiscal Year Research-status Report
Diagnostic and therapeutic development targeting gene amplification in ovarian clear cell carcinoma
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23K15813
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 幸子 京都大学, 医学研究科, 助教 (10846140)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 卵巣明細胞癌 / コピー数増幅 / 染色体17番長腕 / 低酸素関連遺伝子 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性卵巣明細胞癌ovarian clear cell carcinoma(OCCC)のエクソームシークエンス解析から再発に寄与する遺伝子増幅領域chr17q21-24を同定し、この領域に含まれるPDK2に着目して、ミトコンドリア活性とプラチナ抵抗性を克服する基礎研究を行い報告してきた。chr17q21-24増幅のOCCC症例は増幅していない症例に比べ、変動遺伝子発現解析結果によりミトコンドリア活性や、低酸素関連遺伝子HIFsignaling経路が亢進していることを確認し、まずHIFを標的とした治療開発を試みた。 OCCCでHIF1αとHIF2αの免疫組織化学染色を行い、HIF1αとHIF2αの核内での蛋白発現が高いOCCCはいずれも、有意に予後不良であった。本年度はchr17q21-24増幅を有するOCCCのヒト癌細胞株RMG1を用いてHIF2a阻害薬によるマウスに移植し形成された腫瘍に腫瘍増殖を抑制することを確認している。shHIF2aの作成を行い同様の傾向であることを確認している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた計画は概ね順調である
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Strategy for Future Research Activity |
chr17q21-24増幅OCCCのHIF2αを標的とした治療効果をもたらすメカニズムをミトコンドリア活性との関連を調査する予定である。 またOCCCのエクソームシークエンスとRNAシークエンスのペア21症例でChr17q12-24の増幅のリード数と相関する遺伝子発現を調べ、正に相関する遺伝子群を調べるとTGFbeta1(r=0.65)および免疫反応に関連する遺伝子群が多く含まれており、OCCCにおける炎症と免疫細胞の局在と予後不良に関連する因子を明らからにするため、空間的トランスクリプトーム解析を行いたいと考えている。免疫細胞の宿主に負の環境を抗腫瘍効果をもたらす宿主の免疫活性をもたらす環境に変化させることを目的としている。
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Causes of Carryover |
次年度に行う空間的トランスクリプトーム解析の費用のため繰り越した。
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