2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23K15873
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
菊地 瞬 杏林大学, 医学部, 講師 (70817262)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 副鼻腔炎 / 粘膜再生 / 細胞治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
内視鏡下鼻副鼻腔手術で鼻粘膜を温存できず広範囲に骨が露出した部位に骨過形成が生じ る場合がある。露出した骨面に鼻粘膜上皮を速やかに再生させることで骨過形成を抑え、副鼻腔炎症状の再燃を予防することができると考える。骨過形成を回避するためには、鼻粘膜の再生が不可欠である。骨過形成を防ぐことは、すなわち鼻粘膜が早期に再生していること を意味すると考えられる。細胞治療を含む再生医療は、鼻粘膜再生の有力な選択肢の一つに なる可能性がある。家兎の病態モデルおよび鼻粘膜上皮細胞シート治療モデルを作製したが、治療効果は期待したものではなかった。本研究では治療効果の期待される細胞 治療を検討する。この研究の成果は粘膜の再生医療に広く貢献することが期待される。 ADSCシートと鼻腔粘膜上皮細胞シートの同時移植治療の検討:鼻腔粘膜上皮細胞シートをADSCシート移植直後に移植し、より生理的な鼻粘膜に近い状態で移植することが可能である。ADSCシート単独移植に比べ、より早期の鼻粘膜再生が可能であるか検討した。評価は小動物用CTおよび組織染色で行う。 ADSCシートと鼻腔粘膜上皮細胞シートとの複合シート作製の検討:細胞シートを回収前の段階で積層化することにより、この2点を解決できると考える。 また、積層化の方法とは別に細胞ソースを混合してから温度応答性培養皿に播種する方法も検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験は問題なく進行している。細胞シートの積層に関してはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞シートを回収前の段階で積層化することにより、この2点を解決できると考える。 また、積層化の方法とは別に細胞ソースを混合してから温度応答性培養皿に播種する方法も検討する。
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Causes of Carryover |
今後積層化の実験でより多くの温度応答性培養皿を使用する予定である。
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