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2023 Fiscal Year Research-status Report

機械受容チャネルの相互作用が眼圧制御機構や緑内障病態へ及ぼす影響に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23K15904
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

木村 麗子 (山岸麗子)  東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80704642)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords緑内障 / メカノセンサー / 眼圧
Outline of Annual Research Achievements

本研究はTRPV4およびPiezo1の相互作用が眼圧制御や緑内障病態へどのように関わるかを解明することを目的としている。今回はTRPV4およびPiezo1 siRNA処置した線維柱帯(TM)細胞でCa imagingを行い、TRPV4およびPiezo1刺激がそれぞれのチャネルにどのような作用を示すかについて検討した。結果、Piezo1 knockdown (KD) TMにおいてはTRPV4 刺激で細胞内Ca濃度上昇が認められるのに対し、TRPV4 KD TMではTRPV4, Piezo1刺激のいずれにおいても細胞内Ca濃度変化は認められなかった。このことから、Piezo1刺激で起こる細胞内Ca濃度上昇はPiezo1のみならずTRPV4も関与することが示唆され、さらにその作用にはアラキドン酸カスケードが関与する可能性が考えられたため、各種阻害剤を用い、Piezo1刺激時の細胞内Ca濃度変化についてCa imaging法にて検討した。結果、ホスホリパーゼA2阻害剤によりPiezo1刺激時に起こるTRPV4 KD TMでの細胞内Ca濃度上昇が抑制されることが明らかとなった。以上のことから、Piezo1刺激によるTRPV4 KD TMでの細胞内Ca濃度変化にはアラキドン酸カスケードが関与している可能性が示された。
続いて、TRPV4およびPiezo1刺激時の遺伝子発現変化について検討を行った結果、TRPV4刺激でTRPV4発現が上昇していた。一方Piezo1刺激ではPiezo1およびTRPV4の発現が上昇していた。それに対し、TRPV4 siRNA処置したところ、Piezo1刺激によるPiezo1発現上昇は抑制傾向にあった。このことからも、Piezo1とTRPV4は遺伝子発現に関しても何らかの相互作用をしている可能性が示唆された。今後、これらの結果について詳細に検討してく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

測定機器の不調により、データ取得が若干遅れたものの、現時点である程度のデータを揃えることができ、大幅な遅れには至っていない。

Strategy for Future Research Activity

TRPV4およびPiezo1の相互作用について、Ca imaging法により機能的とリアルタイムPCR法によ遺伝子発現の面からも相互作用を示唆するような結果を得ることができたことから、今後はTRPV4とPiezo1のタンパク発現について解析を行うとともに、TM線維化にどのような作用を及ぼすかについても遺伝子およびタンパク発現の面から検討していく予定である。

Causes of Carryover

遺伝子改変マウスを購入予定であったが、細胞内caイメージングでオートディスペンサーがないと測定時間間隔の問題からデータとして不十分なものであることがわかったため、新たに購入することにしたため、遺伝子改変マウスを購入する予算が不足してしまったため、購入を控えたことにより、余剰金が生じた。以降の計画として、遺伝子改変マウスではなくsi処理によるin vivoでの評価に切り替えることを予定している。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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