2023 Fiscal Year Research-status Report
創傷専用A・G・B群溶連菌迅速診断キットの開発による劇症型壊死性筋膜炎の早期診断
Project/Area Number |
23K15950
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
津下 到 京都大学, 医学研究科, 講師 (10806722)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 迅速診断キット / 溶連菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
創傷部専用の溶連菌のマルチ迅速診断キットの新規開発を目指し、A群・G群・B群に関する調査を行った。企業と協力し、国内・国外の市場調査を行った上で、A群溶連菌迅速診断キットの活用状況を国内主要病院の救急科、形成外科、皮膚科を中心にインタビュー調査を実施した。 結果として、G群溶連菌の迅速診断キットの必要性は高いと判断された一方、B群溶連菌は壊死性筋膜炎・壊死性軟部組織感染症の起炎菌として頻度が低く、迅速診断キットで検出できたとしても、治療方針(早期手術の決定)に大きく影響を及ぼさない可能性が示唆された。このため、現在市場に存在しないG群溶連菌迅速診断キットの開発に注力し、完成後にA群・G群の複合迅速診断キット作成に進む方向へ転換した。 2023年度は、G群溶血性連鎖球菌を迅速検出できるイムノクロマトグラフィ法キットを作成するための協力企業の選定を主に行った。用いる既存抗体の選出、試作品作成のコスト、実現可能性などの検討・交渉に時間を要したため、2023年度に準備した経費の一部は2024年度に繰り越し申請を行った。 今後は、①抗ストレプトコッカス・ディスガラクティアエ・ポリクローナル抗体の精製、②連鎖球菌菌株との交差性の確認、③確認がとれれば、イムノクロマト検討へと進めていく予定である。平行してG群溶連菌感染の臨床サンプルのストックを継続しており、キット完成後の確認試験に用いる。2024年度は上記の完成後、今後の臨床試験に向けた量産の可能性を選定企業と検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、G群溶血性連鎖球菌を迅速検出できるイムノクロマトグラフィ法キットを作成するための協力企業の選定を主に行った。 用いる既存抗体の選出、試作品作成のコスト、実現可能性などの検討・交渉に時間を要したため、2023年度に準備した経費の一部は2024年度に繰り越し申請を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
①抗ストレプトコッカス・ディスガラクティアエ・ポリクローナル抗体の精製、②連鎖球菌菌株との交差性の確認、③イムノクロマト検討へと進めていく。 2024年度は上記の完成後、今後の臨床試験に向けた量産の可能性を選定企業と検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度は、G群溶血性連鎖球菌を迅速検出できるイムノクロマトグラフィ法キットを作成するための協力企業の選定を主に行った。用いる既存抗体の選出、試作品作成のコスト、実現可能性などの検討・交渉に時間を要したため、2023年度に準備した経費の一部は2024年度に繰り越し申請を行った。 今後は、①抗ストレプトコッカス・ディスガラクティアエ・ポリクローナル抗体の精製、②連鎖球菌菌株との交差性の確認、③確認がとれれば、イムノクロマト検討へと進めていく予定である。平行してG群溶連菌感染の臨床サンプルのストックを継続しており、キット完成後の確認試験に用いる。2024年度は上記の完成後、今後の臨床試験に向けた量産の可能性を選定企業と検討していく予定である。
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