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2023 Fiscal Year Research-status Report

Porphyromonas gingivalisにおけるIX型分泌機構関連オペロンの機能解析

Research Project

Project/Area Number 23K15970
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

小野 晋太郎  岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80866517)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
KeywordsPorphyromonas gingivalis / IX型分泌装置 / ジンジパイン
Outline of Annual Research Achievements

口腔内細菌Porphyromonas gingivalisは主要な病原因子であるジンジパインをIX型分泌装置から分泌する。しかし,IX型分泌機構の構成タンパク質や分泌機構の詳細については未だ解明されていないところがある。
P. gingivalis ATCC33277株のゲノム上に存在する,PGN_0296からPGN_0301までの遺伝子によって構成されるPGN_0296オペロンに着目し,研究を行ってきた。以前に,このオペロン中のPGN_0300遺伝子の遺伝子産物はIX型分泌装置が正常に働くために必要で,ジンジパインが正常に分泌されて機能するためにも必要であること,またPGN_0297遺伝子もジンジパインが正常に働くために必要であることを報告した。 今年度は,このオペロン内のPGN_0298遺伝子の検討を行った。
まず,P. gingivalis ATCC33277株を親株として,ゲノム上に存在するPGN_0298遺伝子を相同組換えにより破壊することを試みた。その結果,PGN_0298遺伝子の欠損株の作製効率が極めて低かった。作製されたPGN_0298遺伝子欠損株は,白色のコロニーを形成したことからジンジパインの分泌に影響する遺伝子であることも示唆された。次に,PGN_0298を発現するためのプラスミドを作製し,PGN_0298欠損株に導入することで相補株の作製を試みた。このプラスミドの導入によりPGN_0298遺伝子が発現されていることは確認できたものの,そのコロニー性状はPGN_0298遺伝子欠損株と同じで,親株の性状には戻らなかった。このことから,PGN_0298遺伝子産物が機能するためには,その発現量がPGN_0296オペロンに存在する他の遺伝子の発現量と相関する必要があることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度で予定していたPGN_0296オペロンの機能未知遺伝子の変異株の作製において,おおむね順調に進展していると思われる。 現在までにPGN_0296オペロンの機能未知遺伝子のうち, PGN_0298遺伝子の変異株を作製し,コロニー性状に変化をきたすことが判明した。これまで解析されていない他の遺伝子についても解析に着手している。

Strategy for Future Research Activity

PGN_0296オペロンの機能未知の遺伝子のうちPGN_0298の欠損株作製による機能解析だけでなく,PGN_0301の解析を進めている。オペロン内の各遺伝子間の関係を含めて,このオペロンの役割をさらに解明していく予定である。

Causes of Carryover

次年度使用が生じたのは,本研究を遂行する場となっている研究室が含まれる建物の改修工事と,それに伴う移転作業等により,研究室の使用が制限された期間が生じたこと等が要因である。次年度への繰越金は,今年度までの進捗の遅れた部分を補完するために必要である。

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Published: 2024-12-25  

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