2023 Fiscal Year Research-status Report
Radiomicsを応用した口腔癌における腫瘍微小環境の予測
Project/Area Number |
23K15990
|
Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
近藤 祐太朗 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (00972275)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 口腔癌 / Radiomics / 免疫療法 / PD-L1 / PD-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔癌に対する抗Programmed death receptor 1 (PD-1)療法の奏効率は限定的であり、治療効果を予測する新規バイオマーカーを開発し、症例ごとの腫瘍微小環境 (Tumor microenvironment;TME)に合わせた治療法を選択する必要がある。しかしその解析には侵襲的な組織採取による多種類の免疫染色・遺伝子解析が必要であり、組織採取の困難な臓器に転移した症例や、全身状態が悪化した症例では組織採取自体が困難であることが問題となり、より低侵襲なTME予測方法の開発が急務とされてきた。近年、PET検査等の画像から抽出した画像特徴量と腫瘍内の分子生物学的変化の関連性を網羅的に解析するradiomics研究が注目されている。画像検査による低侵襲なTMEの予測が可能となれば、組織採取困難な症例に活用できるだけでなく、患者状態に合わせて繰り返し施行することも可能となり、治療経過に伴う免疫環境の変化が予想される症例の治療適応の選択にも応用可能となる。本研究ではradiomicsを応用した新たなTME予測方法の確立を目指している。
初年度の実績として、術前治療を行わずに手術を施行した口腔扁平上皮癌患者41例のPET/CT画像を用いたテクスチャ解析を実施した。そのうちの22例の病理組織標本を用いたリンパ球や免疫チェックポイント分子の多重蛍光免疫染色の条件設定、染色を行っている途中である。 また、症例報告ではあるがテクスチャ解析を用いた論文を投稿、受理された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多重蛍光免疫染色の条件設定にやや時間を要したため、当初の想定よりは時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き組織染色を継続し、画像解析結果との相関関係を解析する予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度は画像解析を主体に行った結果、免疫染色に必要な抗体や試薬の購入が不要であったため、次年度使用額が生じた。 次年度予算は、それらの購入費や統計コンサルティング代、学会発表費に使用する予定である。
|