2023 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病モデルラットの歯周組織の治癒にメトホルミンが与える影響
Project/Area Number |
23K16016
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
城戸 大輔 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (40822549)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 糖尿病 / 創傷治癒 / 歯周病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の概要は高血糖状態の歯周組織および歯周病治療後の治癒に対するメトホルミンの影響について検討する。本研究はメトホルミンを投与した2型糖尿病モデルラットの臼歯へのリガチャー結紮による実験的歯周炎の進行、並びにリガチャー除去後の治癒過程における遺伝子発現の網羅的解析やタンパクの解析などを行うことで、糖尿病における歯周組織の治癒遅延およびメトホルミンによる治癒促進のメカニズムの解析を検討するものである。 本年度の実績としてはin vivo実験を行い、歯周組織の治癒に対する酸化ストレス、インスリン抵抗性、メトホルミンの影響を明らかにするべく研究を実施している。2型糖尿病モデルラットの歯周組織にリガチャーを結紮することで歯周病を誘発した。実験動物は、コントロール群、糖尿病群、メトホルミン投与群の3群となり、耐糖能の評価として、空腹時血糖、血中インスリン値、腹腔内耐糖能試験を行った。糖尿病群においては耐糖能異常およびインスリン抵抗性が発現していることを確認した後、2週間のメトホルミン投与(100mg/kg、経口投与)の有無によりさらに2群に分け、その後、上顎第二臼歯の歯頸部に5-0ナイロン糸を結紮し、その状態で1週間飼育した。リガチャー除去後1日目、3日目、7日目に結紮を行った歯頸部歯肉からm RNAを抽出した。リガチャー除去後、1日目、3日目、7日目における組織切片を作製し、H-E染色、マッソントリクローム染色を行うことにより組織学的解析を実施した。また、切片と同様の時点でのμCTの撮影によって辺縁歯槽骨の吸収の程度を測定し、糖尿病モデルラットにおいて明らかに歯周病の進行が顕著であることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
組織から抽出したmRNAを次世代シーケンサーによって解析することが、本実験の大きな特徴となっている。しかしながらこれまでの実験において次世代シーケンサーによる解析で得られた結果に相当なばらつきを認めていることから、mRNAの採取方法を検討している。この点において当初の想定と比較して時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の想定と比較して時間を要している次世代シーケンサーによる解析について、早急に解決を図る。特に、mRNAを採取する段階でのコンタミネーションが最も大きな原因として検討されるため手技について検討を行い、実験結果の正当性や再現性の確保に努める。 また、当該事象とは別に、糖尿病モデルラットの全身的な酸化ストレスレベルの解析を実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
動物実験において、想定よりも進捗が遅延したために当初予定していた薬剤購入を行わなかった。そのため、当初想定と比較して本年度予算の執行が減じたために次年度使用額が生じた。遅延していた動物実験については、遅延の原因となった理由が概ね解決できたため、次年度は当初の予定通り動物実験の継続、および動物から採取した試料の解析を実施する予定である。
|