2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of novel CAD/CAM block with high wear resistance and bonding property and its application to endocrown
Project/Area Number |
23K16071
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
徳永 隼平 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (00966658)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CAD/CAMブロック |
Outline of Annual Research Achievements |
エンドクラウンは、クラウンからコアが一体化した構造をもつ補綴装置である。従来型クラウンと比べ、破折に強く大臼歯に適した装置であり、世界的に普及し始めている。エンドクラウンの材質は、二ケイ酸リチウムガラスなどのガラスセラミックスや、CAD/CAM用コンポジットレジンが一般的である。一方、脱離や摩耗などの材料に由来する予後不良が課題として考えられる。本研究の目的は、エンドクラウンに特化した新規CAD/CAMブロックの開発である。 具体的には、優れた接着性とエナメル質と同等の摩耗性をあわせもつ新規CAD/CAMブロックを創製する。本年度は、さまざまなセラミック微粒子(シリカ、ジルコニアなど)を出発原料とし、ポリマー含浸セラミックス(新規材料)の作製に取り組んだ。まず、セラミック微粒子を水などの溶媒に分散させ、懸濁液を調製した。これを容器に流し込み、乾燥させることで前駆体を得た。これを1000度以上の高温で焼成することで多孔質ブロックを作製した。得られた多孔質ブロックに対し、レジンを含浸させることでブロックを得た。現在まで、種々の方法を試みたが、懸濁液を乾燥させる段階で大きな収縮による亀裂が生じてしまい、10mm角以上のブロックを得ることができなかった。また、焼成する過程においても焼結による収縮によって亀裂が生じる場合があることがわかった。まずはこの問題を解決する必要があると考えられる。今後、出発原料の懸濁液の調製や、乾燥工程や焼成工程の最適化を図ることで亀裂のないブロックを作製する必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定の材料作製では、目的とする新規材料が得られないことがわかった。作製方法の見直しを行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
作製方法について再検討を行う。例えば、発原料の懸濁液の調製や、乾燥工程や焼成工程の最適化を図る。
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Causes of Carryover |
出張旅費を使用しなかったため、数万円の次年度使用額が生じた。次年度の実験消耗品などに使用する予定である。
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