2023 Fiscal Year Research-status Report
フルアーチにおよぶ口腔内スキャナーの位置再現精度の検討
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23K16074
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
深澤 翔太 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (00802422)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 口腔内スキャナー / インプラント / 光学印象 / 正確性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、無歯顎欠損の口腔インプラント治療を想定した際に、口腔内スキャナーを用いた光学印象法は、どの程度の欠損範囲まで、正確に印象採得が可能であるか明らかにすることである。 インプラント実習用顎歯模型を使用して、データを取得するための基準模型を製作を行った。上顎無歯顎模型を用いて、右側中切歯、犬歯、第二小臼歯及び第二大臼歯相当部ならびに、上顎左側犬歯、第二小臼歯、第二大臼歯相当部に、外側性6角構造を有するインプラント体を7本埋入した。その後、口蓋側部に計測する際に用いる基準平面を設定するために校正用基準球を設置し、本研究の基準模型を製作した。今後は、製作した基準模型の基準値を得るために、実測値を計測する予定としている。 また、インプラント上部構造の内面の適合精度に関する研究も同時に進めている。アバットメントと上部構造を接着性レジンセメントにて接着した後に中央部分で切断し、セメントの厚さを電子顕微鏡で測定した値を基準値とした。適合の検証方法として①ブルーシリコーンを使用し、ブルーシリコーンが付着した状態、アバットメントの両方の口腔内スキャナーによる光学印象より得られたSTLデータを基に間隙を測定する方法、②クラウン内面、アバットメント、クラウンをアバットメントに適合させた状態の3種類の光学印象より得られたデータを基に、間隙を測定する方法の2種類を基準値とし、比較検討を行った。 実験結果より,口腔内スキャナーで製作した上部構造の適合精度の検証方法として口腔内スキャナーによるデジタル検出法は,シリコーンによる方法よりもいくつかの部位で優れた結果,少なくとも同等の結果を示し,適合精度の検証方法の1つとして有用であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
順調であれば、基準模型の基準値の計測を終了し、従来におけるシリコーンゴム印象材による印象採得を行い、石膏模型を製作予定だが、基準模型の製作までしか実施できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
基準模型の実測値を測定し、従来法による印象採得、口腔内スキャナーによる印象採得を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
材料費やデスクトップ型PCの値段が思った以上に値段がかからなかったため。 今後はPC周辺機器や解析ソフトなどの購入を行う予定とする。
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