2023 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の口腔機能低下が睡眠時無呼吸の重症度に与える影響について
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23K16078
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
真砂 彩子 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30881164)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 口腔機能低下 / 睡眠時無呼吸 / 高齢者 / 舌圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高齢者の口腔機能低下が睡眠時無呼吸の重症度に与える影響を明らかにすることを目的とする。睡眠時は舌筋弛緩により舌根沈下が起き、睡眠時無呼吸の引き金となることが知られている。舌は口腔周囲器官と協調して咀嚼、嚥下、構音に関わる非常に重要な器官である。また、舌は筋肉の塊であるため、低舌圧は舌の筋力低下を意味する。最大舌圧は、健常者においては加齢とともに低下すること(平均値は50歳代で40.7kPa、60歳代で37.6kPa、70歳代で31.9kPa)、要介護高齢者においては適正な食形態と関連性があることが既に報告されている。さらに、仰向けに横たわった時、重力の影響で舌が喉の奥に落ち込む状態のことを舌根沈下という。この重力の影響で舌が喉の奥に落ち込む動きが、気道を狭くし呼吸を妨げ、いびきの原因になると言われており、加齢に伴う舌まわりの筋力低下などが影響する。 そこで、口腔機能のなかでもとくに舌機能の加齢に伴う変化が睡眠時無呼吸の重症度に与える影響を検討することとした。高齢睡眠時無呼吸患者の口腔機能低下について検証する必要がある。舌圧、舌の厚み、嚥下時の口蓋への舌が接触する動態を、それぞれ舌圧計、超音波検査、センサーシートを用いて評価する。高齢睡眠時無呼吸患者の加齢に伴う舌機能の低下を評価することで、高齢者の口腔機能低下が睡眠時無呼吸の重症度に与える影響を明らかにしようと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析用パソコンを購入し、研究の準備を整えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者募集の準備をすすめる。
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Causes of Carryover |
被験者数に支払う謝礼分の金額が次年度に繰越となった。 次年度からは、リクルートを開始し、繰越分の謝礼金も使用する計画である
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