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2023 Fiscal Year Research-status Report

内軟骨性骨化に対するSemaphorin3Aの影響

Research Project

Project/Area Number 23K16206
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

壷井 英里  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (40964185)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2025-03-31
KeywordsSemaphorin / Semaphorin3A / 内軟骨性骨化 / 下顎頭軟骨 / ATDC5
Outline of Annual Research Achievements

Semaphorin3A(Sema3A)は骨芽細胞の分化促進と破骨細胞の分化抑制を同時に調節し、骨量を増加させるという骨保護作用を有していることが報告され、骨関連疾患の分野において特に注目が集まっている。そこで申請者らは、下顎頭軟骨細胞におけるSema3Aの機能について着目し、検討を開始した。その結果、Sema3Aが培養軟骨細胞の初期分化段階で高発現し、Sox9およびType II collagen遺伝子発現を増加させることを明らかとした。本研究では、これまでの研究をさらに発展させSema3Aによる軟骨分化マーカー発現誘導の作用機序について検討を行った。Sema3A添加が培養軟骨細胞の基質産生能および石灰化能へ与える影響を検討するために、培養軟骨細胞の分化開始から継続してSema3Aを添加し、分化開始 14 日目に アルシアンブルー染色を行い、顕微鏡下で観察し細胞動態を確認した。さらに、アルシアンブルー染色の吸光度を計測したところ、Sema3A添加群ではプロテオグリカン合成能が有意に増加した。分化11日目に培養上清中のヒアルロン酸量をELISA法にて測定したところ、Sema3A添加群では有意に増加していた。また分化21 日目において、ALP 活性試験を行うと、ALP活性は低下していた。現在、Sema3A添加によるシグナリング経路活性を検討するため、培養軟骨細胞の分化7日目にSema3Aを添加し、Rac1とPAKの活性について定量western blot解析により比較検討を行っている。また、NRP-1、Rac1ブロックによる基質産生能および軟骨細胞分化の比較検討のため、分化7日目にNRP-1 siRNAを導入し、Sema3Aを添加し、Type II collagen、Sox9について、定量PCR遺伝子解析および定量western blot解析により比較検討を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の実験計画の通りにマウス前駆軟骨細胞株(ATDC5)におけるSema3Aによる軟骨分化マーカー発現誘導の作用機序の解明が進んでいる。引き続き、シグナル経路の解析を行いつつ、動物実験をおこなっていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、Sema3A局所投与に対する下顎頭軟骨分化への影響の検討を行なっていく。ラット顎関節および血中Sema3Aおよび受容体のタンパク量検討を行う。また、下顎頭軟骨におけるSema3Aの局所投与の影響を検討するために、Sema3Aをラットの顎関節腔に毎日局所投与し、組織学的検討(HE染色、トルイジンブルー染色、サフラニンO染色)やSema3Aおよびその受容体であるNRP-1、PLXNA1、軟骨基質構成タンパク質およびSox9発現について免疫組織化学染色およびマイクロCTを用い、画像解析を行う。Sema3A投与群と非投与群の2群を比較検討する。

Causes of Carryover

薬品や材料などの消耗品の購入が少なかったために次年度使用額が生じた。翌年度は動物実験を開始し、Sema3A局所投与に対する下顎頭軟骨分化への影響の検討を実施し、研究成果を発表するために使用する。

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Published: 2024-12-25  

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