2023 Fiscal Year Research-status Report
レット症候群モデルマウス由来Mecp2欠損神経幹細胞の機能解析
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23K16210
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
石山 未紗 日本大学, 歯学部, 助教 (80732502)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | レット症候群 / エピジェネティクス / 神経細胞 / GABA |
Outline of Annual Research Achievements |
レット症候群モデルマウスは野生型マウスより無呼吸数が多く、GABA産生に関わる酵素GAD1について、呼吸中枢での発現量が低いことがわかっている。しかし、脳での興奮性あるいは抑制性神経伝達の基本であるグルタミン酸神経伝達ならびにGABA神経伝達に対するMeCP2機能異常の影響については不明の点が多い。本研究では、胎生期レット症候群モデルマウスから神経幹細胞の採取を行い、神経細胞に分化させたのちグルタミン酸受容体およびGABA受容体のサブユニットの遺伝子発現を解析し、MeCP2機能異常の影響を調べることで神経伝達異常の機序を明らかにすることを目的としている。 Mecp2欠損雌マウスをJackson Laboratoryから購入し,野生型C57BL6/J雄マウスと交配させた。Mecp2欠損雌マウスから生まれたマウスの尻尾を切断し、そこからDNA抽出を行いジェノタイピングを行い、Mecp2欠損雌マウスを得た。 Mecp2欠損雌マウスのスメアを確認し、交配翌日の外陰部の確認を行いプラグが認められた12時をもって妊娠0.5日とした。Mecp2欠損妊娠雌マウスの胎生12.5日の胎児マウスを摘出した。摘出した胎児マウスの終脳から神経節隆起部の採取を行った。神経節隆起組織をトリプシン処理して単一細胞に分け、遠心分離にて回収後、ニューロスフェア培地で神経幹細胞の浮遊培養を行った。ニューロスフェア培地で継代培養を行った後に、神経細胞へと誘導を行った
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の計画に沿って実験は進んでいるが、Mecp2欠損妊娠雌マウスは出産しても育児放棄することが多く、そのため解析に使用できる数のMecp2欠損雌マウスを得るまで、本研究期間の大半を費やした。そのためニューロスフェアから神経細胞に分化させた神経細胞におけるGABA受容体のサブユニットの遺伝子発現に関する解析については、実験計画との遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、得られた神経細胞を用いて、特異的遺伝子発現についてMecp2欠損マウスと野生型マウスの細胞で比較する。特異的遺伝子発現は、顕微鏡下で細胞形態を観察しながら培養単一ニューロンをマイクロピペットにて採取し、そののちsingle cell RT-PCR法にてターゲット遺伝子の発現を確認する。また主に中枢神経系で発現する遺伝子群に関して、マイクロアレイ解析を用いてターゲット遺伝子の特定を行う。
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Causes of Carryover |
申請時の計画に沿って実験は進んでいるが、Mecp2欠損妊娠雌マウスは出産しても育児放棄することが多く、解析に使用できる数のMecp2欠損雌マウスを得るまで、本研究期間の大半を費やした。そのためニューロスフェアから神経細胞に分化させた神経細胞におけるGABA受容体のサブユニットの遺伝子発現に関する解析については、実験計画との遅れが生じている。そのために、令和5年度実験の一部を令和6年度に行うため、研究費の令和6年度への使用が生じた。今後、得られた神経細胞を用いて、特異的遺伝子発現についてMecp2欠損マウスと野生型マウスの細胞で比較する。特異的遺伝子発現は、顕微鏡下で細胞形態を観察しながら培養単一ニューロンをマイクロピペットにて採取し、そののちsingle cell RT-PCR法にてターゲット遺伝子の発現を確認する。また主に中枢神経系で発現する遺伝子群に関して、マイクロアレイ解析を用いてターゲット遺伝子の特定を行う。令和6年度の予算は細胞を維持するために培地やシングルセル解析の予算に使用予定である。
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