2023 Fiscal Year Research-status Report
Trp/LNAA比上昇による睡眠時ブラキシズム改善効果の検証
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23K16223
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
外山 直樹 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50803152)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠時ブラキシズムとは睡眠時の「歯ぎしり」や「食いしばり」のことで,過大な力によって歯の摩耗・咬耗・破折や顎関節障害などの重大なトラブルを引き起こす睡眠関連運動異常症である.口腔内に破壊的な影響を及ぼす睡眠時ブラキシズムは多因子性であり、ストレス、飲酒、喫煙など様々なリスク因子が明らかになってきた。睡眠時ブラキシズムの原因療法は確立されておらず、咬合スプリントによる歯列負担軽減を目的とした対症療法が主流である。申請者らは、疫学調査で睡眠時ブラキシズムを有する大学生は睡眠の質が悪いことを確認した。睡眠の質はセロトニンの影響を強く受け、またセロトニンはトリプトファンから生合成されることに着目し、睡眠時ブラキシズムはトリプトファン摂取量の影響を受けていると考えた。 そこで先行研究を実施したが、睡眠時ブラキシズムとトリプトファン摂取量との関連は認められなかった。一方、食物繊維摂取量が少ない学生は睡眠時ブラキシズムを有する者の割合が大きかったことを明らかにした。 そこで本研究では食物繊維摂取量増加による睡眠時ブラキシズム改善効果の検討を行うことを計画した。睡眠時ブラキシズムを有する大学生を対象としたランダム化比較試験を実施し、食物繊維摂取量増加の介入効果を検討する。本研究の結果は睡眠時ブラキシズムの原因療法の確立に貢献し、新たな治療法を開拓する可能性がある。 今年度は「睡眠時ブラキシズムを有する者は食物繊維を摂取することで睡眠時ブラキシズムが改善する」という仮説の元、研究計画を作成した。 作成した研究計画を基に、倫理申請や各種外注手続きを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の夏頃に介入研究を実施できる体制が整う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度より介入研究を実施する。 睡眠時ブラキシズムを有する者に対し、食物繊維摂取効果を検討していく。
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Causes of Carryover |
介入研究に使用する研究用弁当の外注費用に充てる予定であったが、当初依頼していた会社が事業中止になり、他社にてはじめから設計する必要が出てきてしまった。令和6年度に新たな会社に依頼し、研究用弁当の外注費用に充てる予定である。
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