2023 Fiscal Year Research-status Report
固形臓器移植後患者に対する抗菌薬適正使用に向けた戦略の構築
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23K16252
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡本 耕 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (30811989)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 固形臓器移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)東京大学医学部附属病院において実施した肝、腎、心、肺移植患者リストを包括的に整備した。また、血液、尿、呼吸器検体、消化器検体、その他検体について各種抗菌薬に対する感受性検査結果を含む微生物検査のデータベースについて整備を行った。また、広域抗菌薬を含む抗菌薬使用のデータベースの整備を行った。 2)固形臓器移植患者における微生物検査使用の例として、肝移植後クリプトコッカス感染症の疫学について検討し、その罹患率、バイオマーカーを含む微生物検査の利用、その意義について明らかにした。結果について、European Society of Clinical Microbiology and Infectious Diseasesの年次学術集会にてポスター発表を行うとともに、Open Forum Infectious Diseases誌で論文発表を行った。 3)固形臓器移植患者における抗菌薬使用の例として、肝移植患者血流感染症における抗菌薬使用の実態と、その投与期間が予後に与える因子を探索し、解析を行った。2024年7月の日本環境感染症学会総会において結果を発表する予定である。 4)世界における固形臓器移植後患者の抗菌薬適正使用のエビデンス構築の一助となるともに、日本の固形臓器移植後患者における耐性菌の疫学そして抗菌薬適正使用の現状と可能性を示すため、日本全国の医療施設における固形臓器移植後の抗菌薬使用状況を評価するため、DPCデータを用いるための利用申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1)固形臓器移植患者データベース、微生物検査および薬剤使用のデータベースを突合し、固形臓器移植患者での抗菌薬使用、耐性菌の疫学について解析を行う。 2)全国レベルの固形臓器移植後患者の抗微生物薬薬剤使用についてDPCデータを用いて解析を行う。
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Causes of Carryover |
採択された論文の出版費支払いプロセスに遅れが生じたために翌年度での計上を予定している。
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