2023 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of the provision and outocomes of multidisciplinary collaboration in home medical care
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23K16287
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
次橋 幸男 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (80793984)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 在宅医療 / 多職種協働 / リアルワールドデータ / 医療保険 / 介護保険 / 患者報告型アウトカム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、在宅医療における多職種協働によるケアの実態を解明するとともに、多職種協働による在宅ケアのアウトカム評価を行うことでその有効性と限界を検証する。本研究では、質問紙調査とリアルワールドデータ(医療・介護突合レセプトデータ)分析によって以下の3つの課題に取り組んでいる。 【課題1】2023年度~2024年度:質問紙調査では在宅医療を受ける患者(以下、在宅患者)に提供されている多職種による在宅ケアの内容(職種、ケアの回数、組み合わせ)を評価するとともに、多職種協働による在宅ケアと生活機能、QOLや介護負担感を含めた患者報告型アウトカムとの関係性を明らかにする。 【課題2】2024年度~2025年度:医療保険(国民健康保険と後期高齢者医療制度)と介護保険レセプトデータとを突合させた奈良県KDB改良データを用いて、多職種による在宅ケアの全体像を明らかにする。 【課題3】2026年度~2027年度:心不全や脳卒中等の疾病発症による入院治療後に在宅医療が開始された患者集団を抽出して、多職種協働による在宅ケアが再入院、要介護状態、生命予後や医療介護費に与える影響を評価する。
研究実績:2023年度は【課題1】及び【課題2】における調査及び分析に用いる多職種(管理栄養士、薬剤師、歯科衛生士)による医療レセプト上の診療行為名称とコード、介護レセプト上の介護サービス名称とコードを整理した。この結果、奈良県KDB改良データを用いて当該職種による診療行為(指導料)と居薬療養管理指導料等の定量的分析を可能にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は【課題1】及び【課題2】において用いる管理栄養士、薬剤師、歯科衛生士による医療レセプト及び介護レセプト双方の診療行為名称、サービス名称及び各コードを整理することで、奈良県KDB改良データを用いた各専門職のサービス提供量の定量的評価を可能にした。 具体的には、医療保険における医科、歯科、調剤レセプトから、管理栄養士では在宅患者訪問栄養食事指導料、歯科衛生士では訪問歯科衛生指導料、薬剤師では在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者オンライン薬剤管理指導料、在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料の診療行為名称とコードを整理した。介護保険としては、各専門職による居宅療養管理指導料の名称とコードを整理した。 また、2024年度に予定している患者報告型アウトカム調査に用いる調査項目について、文献検索を行うとともに、在宅医療の臨床に携わる医療従事者へのヒアリングを定期的に実施することで在宅医療にとって切実な、多職種協働と関係する可能性がある調査項目(QOL、介護負担感、家族間の関係性、24時間体制の介護、介護者の属性/状況等)を選定した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は東京、長崎、奈良を中心とした多施設(在宅医療施設)の協力を得て、患者報告型アウトカムのアンケート調査を実施する予定である。アウトカム指標としては患者又は家族からはHOPE、QOL(尺度:QOL for patients receiving home-based medical care)、(介護負担感(尺度:Zarit 介護負担尺度日本語版 短縮版)の測定を想定している。 さらに、対象患者毎に医師、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、薬剤師の介入の有無を評価する。在宅患者の調査とともに在宅医療機関の協力が得られれば、医師、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、薬剤師の介入頻度についても併せて調査することで、患者報告型アウトカムと各職種のサービス提供の状況についても調査する予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度は研究実施環境の整備とともに、主に研究の基盤となる多職種協働に係わる診療行為、介護サービスの状況についての情報整理を行った。2023年度には本研究成果のアウトプットに至っていないことから、成果の報告と発表等に支出を予定していた予算に残額が生じた。2024年度には患者報告型アウトカムを評価するためのアンケート調査を実施するとともにその成果を報告する予定であり、2023年度の残額を含めて2024年度以降に使用することを計画している。
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