2023 Fiscal Year Research-status Report
地域高齢者への7日間心電図測定による発作性心房細動スクリーニングの有用性の検討
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23K16366
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
田中 麻理 近畿大学, 医学部, 助教 (30898284)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 心房細動 / 生活習慣 / 循環器疾患リスク因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は加齢とともに患者数が増加する心房細動について、発症初期の発作性心房細動の有病率ならびにその発生に関連する生活習慣や循環器疾患のリスク因子を同定することを目的として、地域在住の65歳以上高齢者を対象とし、パッチ型心電計による7日間の心電図測定と高精度なAIを用いた発作性心房細動のスクリーニング検査を実施する。 計画当初は秋田県某自治体および茨城県某自治体、大阪府某自治体の3地域にて本検査を実施する予定であったが、2023年度に自治体側の健診実施体制に変更が生じたこともあり、2023年度は研究を目的とした本検査を実施するための環境を確保することが出来なかった。この状況から急遽、本研究の調査に御協力いただける自治体および機関を探し、2024年度からは近畿大学病院ならびに近畿大学病院周辺の某自治体、計画当初からの秋田県某自治体にて本検査を実施する予定である。 研究対象者は、地域在住の65歳以上の高齢者のうち、心房細動の既往がなく、高血圧または糖尿病、腎機能障害、肥満症、多量飲酒者のいずれかに該当するハイリスク者を対象として本検査を実施する予定である。本検査を実施するとともに、喫煙や飲酒、食事、運動等の生活習慣のアンケート調査や7日間の心電図測定中の行動記録表による調査を実施し、健診情報または医療情報とともに、生活習慣および循環器疾患のリスク因子と発作性心房細動の発生との関連を調べる予定である。 上記の調査を2024年度から開始するため、生活習慣のアンケート調査票および行動記録表の作成を行い、近畿大学医学部倫理審査委員会から本研究実施の承認を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画当初に本研究の調査を予定していた地域において、健診の実施体制に変更が生じたこともあり、調査を実施するための環境を確保することが出来なかった。そのため、急遽、本研究の調査に御協力いただける自治体および機関を探した。2024年度からは近畿大学病院および近畿大学病院周辺の某自治体、計画当初からの秋田県某自治体にて調査の実施を予定している。研究の進捗はやや遅れているが、2024年度以降は計画に沿った調査を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
近畿大学病院の通院患者ならびに研究参加自治体に在住する高齢者のうち、本研究の研究対象者の基準に該当するハイリスク者に本研究の調査実施の案内チラシを配布し、近畿大学病院では月に20名の患者に、研究参加自治体では年に3~5日間の調査日を設け、調査期間中に30~50名の地域住民に本研究の調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
本研究の計画当初に調査の実施を予定していた地域において、健診の実施体制に変更が生じ、研究を目的とした検査を実施するための環境を確保することが出来なかったことから、今年度は調査が未実施となった。従って、本研究の調査に関連する物品費や旅費、人件費、その他の経費の支出が発生しなかった。翌年度からは研究参加自治体の地域住民のみならず、近畿大学病院の通院患者も調査対象とすることから、当初の計画よりも1年間に実施する調査対象者の人数が増える見込みである。従って、次年度使用額および翌年度の助成金ともに、翌年度の調査および研究成果の公表に使用する予定である。
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